霧の都のヘブンズテイカー 〜《残され人》と紅茶の香り〜

19世紀末の英国。《残され人》をめぐる少し不思議な物語――。歴史ファンタジー ✕ ヒューマンドラマ。

武城 統悟

1時間7分 (39,770文字)
19世紀末の英国の雰囲気を楽しんでもらえるとうれしいです。行ったことないけど……。

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あらすじ

19世紀末。イギリスの地方都市レスターで喫茶店を営むロゼッタ。 2年前に旅に出た夫を待ち続ける彼女のもとに、なぜか赤ん坊を連れた母親たちが訪問するようになる。 訝しむロゼッタのもとに風変わりな黒い髪の

感想・レビュー4

エゲレス、アンデッド、バチカンといえば… え? 違うんですか?

作品を拝読して、まず最初に「エゲレス × アンデッド × バチカン」といえば… つい激しいバトルや世界観の作品を想像してしまったのですが💦 読んでみると まったく方向性が違う、静かで温かいヒューマンドラマでした!💦 武城さんの作品は、事象の流れそのものが感情や物語を運ぶ自分の好きな作風の方で、場面が自然に移りゆく中で、登場人物たちが持つ「美学」が静かに光ります。 ~ノーマンさんをあの世へ返す~ という題材でありながら、 キャラクターたちはその運命を拒絶するのではなく、 丁寧にそして淡々と受け入れていく… その描き方がとても印象的でした。 淑女で健気なロゼッタさんの哀しさ、 軽くて堅い
ネタバレあり
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愛とは深いものです。

ロゼッタさん(紅茶屋のご婦人)の下に、キョウジという男性が訪ねてきます。 ご婦人の夫のノーマンは、残され人(レムナント)という生と死の狭間にいる存在でした。 ノーマンさんは、産婦人科医なのですが、自分の妻には口下手なところがあり、生を助ける仕事を通じてしか、自身がこの世界にいたことを伝えられないようでした。 キョウジを介して、ノーマンさんとロゼッタさんが、死を理解し受け入れるために、お互いの愛を不器用ながら伝え合いました。 夫婦の愛は長年経つと冷めていくとは聞きます。 ですが、最期の時に知る、本当の愛とは深いものだと私は思いました。
ネタバレあり
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期待通りの良作

読了から間が空いてしまいましたが、素晴らしい作品だったので是非レビューさせていただきます。 本作は紅茶店を営むロゼッタのもとに、キョウジという男性が訪れるところから始まります。ロゼッタの夫であるノーマンは産婦人科医なのですが、どこをほっつき歩いているのかわからない、流浪の旅医者です。キョウジはそのノーマンと出会い、この店を訪れるよう言付かったとのことでした。 行く先々で妊婦を助けては、その患者たちに生まれた赤ん坊を連れてロゼッタを訪ねるよう頼んでいるノーマン。はたして彼の真意はなんなのでしょうか。 本作はレムナント〈残され人〉という生きる死者を巡る物語ですが、ファンタジー小説というよりも、
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その他情報

公開日2023/5/28

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