管野アリオ

言葉足らずで不器用な二人の、直向きに想い合うラブストーリー
『花縁』 タイトルがとても美しいと感じました。 『小説のタイトルは、かえん?はなえん?はなえにし?』 と考えながらあらすじを読み、益々読みたい欲が湧き上がったところで一気に読み進めました。 花束がきっかけで出会った、というのが、とてもロマンチックで素敵です。 人生のどん底に突き落とされた逢花と、様々な事を常に求められ続け、心が崩壊しかけた依玖。 依玖の運転する車が、水たまりを避けきれず、側を歩いていた逢花に掛かってしまい、お詫びに大きな花束を依玖が逢花にプレゼントした事がきっかけで、二人が出会い、そのまま一夜を共にする事に。 もう会う事がないだろう、と無言でホテルを抜け出した逢花。逢花にまた会いたい、と彼女を探し続けた依玖。 再会し、強引に距離を近付けてくる依玖に戸惑いながらも魅かれていく逢花。 結婚する事になった二人は、契約結婚という名のもと、夫婦生活をスタートさせ、逢花のお腹には二人の子を宿します。 依玖は、互いに対等に向き合っていくための『契約結婚』に対し、逢花は、何でも依玖の要望に応えないとならない『契約結婚』。 二人の『契約結婚』に対する認識の違いの大きさと、互いに想い合っているのに、言葉足らずで心がすれ違い、読んでいる間、ずっと胸の奥が締め付けられるほど切なくなりました。 職場で逢花が元婚約者と話をしていた事を聞いた依玖が、嫉妬で逢花にきつい言葉で抑圧するシーン、そのお陰で、逢花が依玖に対し、更に言いたい事も言えずに心が折れても、依玖にメールで「話がしたいので時間を下さい」と送るも、結局話し合う事もできなかったシーンで涙が……。 逢花を守るために取ってきた依玖の数々の行動が全て裏目に出てしまい、彼女が職場の後輩の女に暴行を受け、依玖が助けに来たと同時に気を失い、その事がきっかけで逢花に対し、自分が間違っていた事に気付き、心境が書かれてあった依玖サイドを読んで、涙腺が崩壊してしまいました。 終盤は、二人で互いの想いを打ち明け、本当の夫婦、本当の家族としてハッピーエンドを迎えられた時は、本当に嬉しかったです。 逢花の、言いたいのになかなか気持ちを打ち明けられない気持ち、自分もそういう部分があるせいか、すごく共感する事が多かったです。 胸の奥が苦しくなるラブストーリーは自分の大好物なので、不器用な二人に、これから沢山幸せを掴んで欲しいと願って止みません。
4件・2件
アリオ様 初めまして、円山です。 作品を読んでくださり、とてもとても丁寧で、ステキな感想を贈ってくださって、本当にありがとうございます。  タイトルは『はなえん』で考えておりました❀ 花束を縁にした物語を書きたいと思い、作った作品だったのでロマンチックと表現していただき、とても嬉しかったです。 温かく率直な言葉の数々に、感動で胸がいっぱいになりました。 依玖と逢花の心情に寄り添ってくださり、本当にありがとうございます!
2件1件
円山ひより様、初めまして。 お忙しい中、返信ありがとうございます! 逢花の心の内に秘めた依玖への一途な想い、そして依玖の初恋ゆえの不器用さ、ただひたすらに逢花を愛し続ける姿に、何度も心揺さぶられました。 ストーリーの序盤から終盤まで、ずっと切なさを感じながら二人の想いの行方を追っていたように思います。 この切なくももどかしく、愛し合う二人が見たくて、数回読み返したほどです。 依玖のような冷酷無情の男性キャラは大好きなので、読みながらニヤついていた事もありました。 何度でも読み返したいほど、素敵なストーリーでした。 コメント、ありがとうございました!
1件

/1ページ

1件