しのき美緒

課題解決の物語
奇跡というものはいわばチートである。 智樹君は40年越しの心の錘を、「奇跡」という手段で解決した。 けれども40年ぶりに再会した級友たちは、新たな課題を智樹君に与えた。 智樹君は残りの人生でこの課題を解決することになった。しかも残されている時間はそう長くはない(少なくとも40年は残っていないだろう)。 老いは残酷で昨日できたことが今日はできなくなる。徹夜できたのにできなくなっていたり、長時間目を使うと焦点が合わなくなったりする。肩も凝る。物覚えも悪くなる。 「かつての自分の夢とみんなの願いを叶えるために、漫画家になる」 なかなかに困難な課題にも思えるけれど、きっと智樹君は目薬をさしながら、漫画を描くだろう。 自分のためだけでなく友のためになすべきことをみつけた智樹君はとても幸福なひとである。
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しのきさん、ありがとうございます。 智樹が新たに背負ったものは、決して軽くはありません。それでもきっと、素敵な物語を綴っていくと信じています。 小説のあとがきのような、素敵なレビューです。
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過分なお言葉ありがとうございます。 人生はこうやってその日まで続いていくんだよなあと、読み終わってしみじみしちゃいました。
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