悪い魔法使い

面白いです。 特に伏線の張り方は非常に秀逸で、前にちらりとだけ出た話が忘れた頃に活用されていて「ああ、あれか」と思わせてくれます。 ただ、生臭い考え方に慣れていないのか、貴族関係の描写に違和感が有るのが残念。 例えば、ペアフォウル家に関して言えば、反乱軍が領主を殺害した場合、折りを見て前領主の親戚がその椅子に座るのが自然です。 それが不可能な場合でも、何かしらの功績が有る者を新領主として任命するか、国の直轄領として召し上げ、代官を派遣するのが普通であり、領主を殺害した反乱軍には討伐隊が差し向けられるだけです。 一応、前領主の娘と結婚した等の極めて特殊な理由が有れば、反乱軍の首魁が新領主となる可能性も無くは無いですが、特にそう言った描写は有りません。
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