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懐中時計の思い出
しのき美緒
2024/1/16 22:29
過去は事実として存在する。しかし。
とても優しく物悲しい話でした。 人間というのは、取り返しがつかなくなってから事実を知ることしかできないのだろうか。 時という見えないものを可視化するのが時計(本作では懐中時計)である。父親の遺品である懐中時計の記憶が主人公良樹にみせた美しい出来事。自分の知らない過去をみることによって、良樹の過去の経験が補完されて思いは塗り替えられた。けれど感謝を伝えたいひとはもういない。 きっと彼はこの懐中時計とともに生きていくのであろう。 さて、このような経験はある程度の年齢になれば誰にでもあるのではなかろうか。 後悔先に立たず。できることならば、お互いが生きているうちにわかり合うための努力を惜しまない人間でいたい。
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夏木 蒼
1/17 21:16
お読みいただきありがとうございます!! いつものことながら的確かつ素晴らしいレビュー、嬉しいです😭✨
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しのき美緒