稲着よふみ

ビニール傘の着眼点が鋭い
トピック「高校生の恋愛が主題の作品を募集」への書き込みありがとうございます。 タイトルとあらすじの時点で予感を抱いていました。期待に胸を膨らませて読み進めたところ、見事に心を射抜かれました。タグの通りに甘酸っぱく、初々しい恋愛小説です。 序盤のホームセンターでは、伏線が張られるのと同時に、親子の日常も描かれていてなごみました。特にたこ焼きの下りが好きです。お茶目でありながらも厳しい母親だからこそ、遊は反抗期になりきっていないのでしょうか。 その後の授業風景を経て、ついに待ちに待ったビニール傘の出番。ドキドキしながら読みました。印象的だったのは、遊と咲でビニール傘の認識が正反対だったことです。 遊はビニール傘越しだからこそ幸せを得られる。 咲は薄い隔たりに不満を持っている。 その対比に両片思いのもどかしさが詰まっていました。 ビニール傘は、最後の最後まで二人の恋路を彩る小道具として演出されていて、粋だなあと思いました。 トピックにて素敵な作品をご紹介いただきましたこと、重ねてお礼申し上げます。
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稲着よふみさん感想ありがとうございます! ご期待に応えられたようで嬉しく思います。 この作品はビニール傘という透明であり薄い壁によってすれ違ってしまう2人を意識して書いていました。 透明なビニール傘でもお互いの心は見えないもどかしさを楽しめていただいて嬉しいです。ありがとうございます!
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