https://estar.jp/novels/26135067  「年の差遠距離恋愛」のラブコメミステリー第一作。1000☆超えました。  岐阜県の山中に住む高校一年の日下健くんと青森県警察本部巡査部長、刑事の三枝彩良二十七歳。年の差十二歳の婚約者同士が、協力して青森県に起きた怪事件を解決していきます。   青森市を走る列車車内。  優先席を占領し、マルクスに始まり、ヘーゲル、カント、キュルケゴール、オオエ、ムラカミ、アベなど、多分一般人はあまり関わらないまま一生を終えるのではと云われる学者や作家の本を高く積み上げて読みふける謎の中年男性。 「エヘヘヘ、マルクスやカントは面白いなあ。ヒーヒヒヒ」 と笑いながら、表紙の顔写真にキスしたり頬ずりする不思議な男。近くに年配女性が立っていても知らん顔。  たまりかねて声をかける彩良。それが全ての事件の始まりだった。  はるばる青森まで婚約者を訪ねて来た健だったが、親族が勝手に決めた婚約なんか無効と冷たい彩良。ふたりの関係はどうなるだろうか?  このシリーズは社会風刺が多少こめられており、この作品は皆さんもTWでご覧になったことがあると思いますが、 「ムラカミを読まないのは日本人ではない。社会や平和に関心のない恥ずべき人間だ」 と上から目線の極論を展開し、 「マンガやラノベ、スマホに熱中する若者が日本の文学や読書を滅ぼす」 と若者に憎悪の目を向ける一部の中高年を笑い飛ばした作品です。  僕は日本の文学や読書が滅びるとは全然思っていませんが、仮に滅びるとしたらそれはムラカミ先生を読まない日本人でもマンガやラノベ、スマホに熱中する若者ではなく、別の人々が滅ぼすと思っています。  多少、そういった思いが込められているというだけですので、読者の皆さんは年の差遠距離恋愛のふたりを、結婚まで応援して頂ければ幸いです。 https://estar.jp/novels/26192471  177☆になりました。(2/26)シリーズ第四弾。日本に蠢くスパイ網をテーマにしたホラー色の強い作品です。  
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