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小さい女神に何を願うか
波を欲す
2024/4/8 10:47
「正しい暴力」は存在するんだ、という小説。
世の中に蔓延している「どんな理由があっても暴力は絶対に駄目だ」という風潮に私は反対です。他の方のレビューにもそういうことが書かれていますね。 世の中には必要な"正しい暴力"というものがあるのです。ひとつは正当防衛、そしてもうひとつは「正しい復讐・報い」です。後者の暴力がこの小説にはしっかりと描かれています。 この小説では憎々しい悪者が許せない暴力行為の数々を行いますが、その悪者が「成敗」される暴力が描かれています。後者の暴力は許される、「世間から支持される暴力」です。 実は多くの人は本音では、「悪者はやっつけろ!」思っているはずです。だから昔から悪者をやっつけるヒーローものはウケているし、死刑だって日本では支持されていて廃止されることがないのです。死刑がなくなった国でも死刑を復活させてほしいと願う人たちは多いです。 許せない暴力を行う人間や凶悪犯に対する(死刑を含む)暴力という報いは許されると多くの人は思っているのです。 そしてこの小説はそこを問うているのではないでしょうか? この小説内で憎き悪者が暴力という報いを受けているとき、爽快感を感じる人は多いのでは?もっと言うと「そんなんじゃあまだ生ぬるい。もっとやれ」と思う人も多いのでは?そしてこの時、「どんな理由があっても暴力は絶対に駄目だと本当に思いますか?」と問われているのではないでしょうか? 「正しい暴力」というものは存在します。綺麗事では犯罪被害者の気持ちは収まらないのです。 この小説内でもあの悪者達が成敗されなければやりきれないモヤモヤが残ったと思いますが、報復を受けたのでスッキリとしました。 大きな問題は「では"正しい暴力"とは何か?」「本当に"正しい復讐"を行うことができるのか?」ということです。現実はフィクションの小説のように簡単なものではありません。 ただ、少なくともこの小説の中では「正しい暴力」が行なわれているというのが私の感想です。
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y.n
4/8 12:50
読了ありがとうございました。 自分がこの作品内でテーマのひとつにしていたことがしっかりと伝わったことが本当に嬉しいです。 ありがとうございました。
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波を欲す
4/8 16:37
そのテーマは伝わりやすいと思います。 生々しい暴力描写もその為でしょう。 今後も頑張ってください。
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y.n
4/8 17:56
ありがとうございます。 確かにわざわざ過激な暴力シーンを多く描いたのはそのテーマの為ですね。 今後もなんとか頑張って書いていこうと思っています。
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