あっけらかんと無邪気に濁りを浄化するには
 社会人三年目の初日、仕事の躓きから行き詰まり心身の不調で仕事を休んだ主人公と、久しぶりに再会した休暇中の先輩社員との、偶然始まった"秘密の時間"を描いたドラマ作品。  これ、すごい好きです。  四月一日の持つ「新年度初日」と「エイプリルフール」という特性を上手に掛け合わせ、嘘の持つ虚勢や罪悪感を無邪気且つあっけらかんと描く事で、物事の濁りを浄化させていました。  登場人物二人の良い人間性と隠そうとした傷を知り、読者は切ない気持ちにはなるけれど、昼と夜それぞれ互いの側面から寄り添うところもとても素敵で、ラストに向け確実に心がほっこりしていきました。  読後感は微笑みと共に。なんていい読み物だろうかと、心の底から思える短編でした。  文体は比喩表現が多めで、どれもまろやかで巧みでした。ずっと空気感を抱きしめるようなイメージで読めて、刺々しさ無く、「お仕事する人の小説だけどお仕事の部分を描かない小説」を楽しませていただきましたw  とっても素敵でした!  面白かったです。
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トコさーん!!丁寧なレビューをありがとうございます!( ; ; )うれしい!! 「読んだらちょっと元気になれるお話」を意識して書いた作品なので、「読後感は微笑みと共に」の言葉がすごくうれしいです! 実は最近なかなか明るい路線がうまく書けなくて悩んでたのですが、久しぶりに「これだ!」って思えるものが書けた実感がありました。トコさんに感想いただけたおかげで、「いっぱい悩みながら書いてよかったー!」って救われた気持ちです!(≧∇≦) 『2月30日』という日付をテーマにした名作を書かれたトコさんにエイプリルフール短編を褒めていただけて光栄です✨ ほんとうにありがとうございました!!

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