二瀬幸三郎

鉄塔に封じたのは、[狂おしい]愛……
二瀬幸三郎です。 拝読いたしました。 ものすごく無礼を承知で、かつ大雑把に行ってしまえば、[おねショタ]と呼ばれるタイプのジャンルと分類されるものですが…… 実際に読んでみると、陰のある女子高生美少女沙夜子が、まだ恋という言葉すら知るか怪しい薄幸の男子小学生翔太に対して一方的に向ける慕情は、どこか[狂気]を孕んでいると感じられました…… そして沙夜子の[狂気]は翔太との別れ際に暴走…… 犯した[罪]を覆い隠すのは、錆び付いた鉄塔…… 緑に包まれ、すべてを永遠に隠してしまったはずの鉄塔…… しかし、母となった沙夜子が母性に目覚めると同時によみがえった翔太への慕情…… そこには自身が手に掛けてしまったことへの後悔は微塵もない…… 物語は沙夜子中心の三人称で描かれ、登場人物から一歩引いた視点で進んでいきます。 故に、必要以上に感情移入、というか没入せずに[見えない第三者]として、沙夜子の[狂気]を感じることが出来たと思います。 もし、1人称視点で没入していたら…… ある意味ではそれも読んでみたいとは思いますが…… 時を越えても尚[狂おしい]愛情…… これを恐怖と捉えるか、それとも哀れみを憶えるか…… それは読み手の感性と心境次第…… 自分がどう感じたのかは、ご想像にお任せいたします(笑 改めまして、楽しく読ませていただきました♪
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レビューどうもありがとです。まさかこの作品に感想が送られるとは思わなかったですね。ひょっとして億海都市の二度目のレビューを頼んで二瀬さんが気を遣って変わりにこっちにレビューを、ということだったら悪い気がしました。 本題ですが、核を言うと、沙夜子にとって翔太との出会いは正に運命的な一期一会のものだったわけです。沙夜子は翔太でなければ激しい愛を抱くことはなかったし、加えて翔太が家庭的に悲運を背負った少年でなければあのような行為に至ることもなかったでしょう。その意味では私にとって特定のジャンルを意識したものではないですね。本来の沙夜子は別に幼い男の子に興味をもつような女の子ではなく、あの行為は狂気
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