吉田安寿

トピックへのご参加ありがとうございました<(_ _)>
最後まで拝読しました。  レビューご依頼に際し、 「大人の仄暗い童話を目指したが、そうなっているのか。また、文章が簡素になりやすいので、客観的に見てどうなのか」とリクエストいただきました。  まず、「大人の仄暗い童話」という点についてですが、世界設定やストーリーの内容から見ても十分に適っていると思います。特に人間の残酷さについて描かれたシーンは大人向けならではのものであり、教訓めいたものも感じられて良かったです。 ただ、ドテナが最終的に何をしたかったのかが、私には今一つわかりませんでした。自らが作り出した剣によって惨禍を招き、人間も魔族もみんな滅んでしまえ! と破滅的な思考になったことは読み取れるのですが、どうしてそういう結論に至ったのか? その気持ちの変化が不明瞭に思えました。 特に、魔族たちが亡くなった息子のために祭壇をこしらえ、大切に弔っていた事実が判明しています。あそこでドテナが流した涙は、魔族が本当に償ってくれていたんだという驚きと、それでも受け入れることが出来ない、長年の悲しみによる意固地や葛藤かな、と思ったのですが(解釈が間違っていたらすみません)、それが後の展開に活かしきれていないように思われました。 例えば、人間たちに剣を与えることで災いを誘発させ、お前たちのしでかしたことがいかに愚かしく、残酷で悲しいことなのか、身をもって知るがいい! という目的で置いたのなら得心がいくかもしれません。つまり、人間だけに向けられたもので、魔族のことは殺されたことや祭壇の件で許してあげてもいいのでは……と感じました。なぜなら、こちらの作品は「童話」であり、悲しみの中にも救いがあってもいいのでは、思うからです。 すみません、続きます。
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 「文章が簡素になりやすい」という点は、言葉が多く冗長ぎみで、表現の仕方が簡素だな、という印象を受けました。 例えばP2「ただ、許さなくていいです」~「息子を殺されたら~」の所です。 それまで「申し訳ありませんでした」と平身低頭だったのが、急に「許さなくていいです」では上から目線な感じがします。 ここは、 「許していたいただけるとは思っていません」 「だからといって、ただ手をこまねているわけにはいかないと思うのです。私たちは一生あなたに償い続けます。そうさせてください」 などと繋げれば、魔族側の誠意と覚悟が伝わるのではないでしょうか。  表現が簡素だと感じたところは、例えばP1「それは本当
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