倉橋

https://estar.jp/novels/26250120  本棚、☆、スタンプ、コメント、更にスターギフトでお世話になっていることを心よりお礼申し上げる。  今回、新たな資料も発見したほか、図書館をいくつか回り、いくつか発見もあったことを報告する。  恐らく武田武彦による児童向け改作と思われる作品を入手した。原作は江戸川乱歩の長編の中でも非常に長いのだが、ツボを心得た素晴らしい縮刷である。  『人間豹』の続きと共に紹介したいと考えている。なお乱歩の著作権は既に消滅しており、児童向け改作も同様である。  調査の結果、武田武彦は「少年少女譚海」を出版していた文京出版が瓦解した後、小学館の学習雑誌に乱歩の通俗長編や少年探偵団シリーズを絵物語化して連載していたことが分かった。  江戸川乱歩作品の児童向け改作における武田武彦の業績は想像以上に大きかったと云えるかと思う。  なお宗教団体の創価学会はご存知であろうが、二代目の会長の戸田城聖氏は戦後の混乱期、多くの人々に本を読んで貰いたいという理想から日本正学館という出版社を興し、出版事業にいそしんでいた。  この時、江戸川乱歩の『猟奇の果』も乱歩の元々の構想に基づいて書き替えて再刊された。(雑誌連載の時は、本来、半年で終了する長さだったが、一年連載の予定だったため、後半を冒険活劇とした)  更に1948年には戦乱に打ちひしがれた児童たちに希望を与えるため、「冒険少年」という雑誌を創刊。多くの有名作家が執筆しているが、そのひとりが江戸川乱歩である。  イラストレーター、挿絵画家の小松崎茂の名前を知っているだろうか?  十一月号より、小松崎茂が『黄金仮面』を部分的に絵物語化して連載していることが分かった。数回で終了したようであるが、現物を見つけることは非常に難しそうである。以前にオークションにかけられたときは五十万近い価格で競り落とされている。  さて連載の今後であるが、「少年少女 譚海」の現物を発見するのは今のところ見通しが絶たないので、四回目以降、挿絵についても一部資料引用の手続きをしたうえで紹介していきたいと思っている。  新しく発見された乱歩作品の児童向け改作についても、別途考察の上、全文紹介することを計画している。  改めて応援を頂いている皆さんに感謝を……。    
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 ありがとうございます。調べてみて、そのほかの資料は相当高額と分かりましたが、出来るだけ入手したいと考えています。所蔵して仕舞い込むのではなく、問い合わせがあれば対応して、研究が進むようにしたいと思います。
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倉橋さま。 日々そうやって研究や考察をしていらっしゃることを尊敬致します。 エブでの皆さんの作品もお読みになって、そのほかにその研究活動、素晴らしいですね。 どうぞお身体に気をつけて益々、発展されますようにお祈りしています。
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 ありがとうございます。成果が日本の文化のために共有出来るように努力します。いでさんのその言葉を励みとしたいと思います。
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