七島新希

最新のページまで読みました。 監禁物というと大体、被害者は異常な愛のもとに陵辱されたり、また監禁する方の動機はそれに基づいているものの、この作品は違いますね。 村沢は一切エミには手を出しませんし、更生させたいのか何なのか、彼が監禁する真意が読めません。 それに村沢はエミに関連する事件に関わっていてなおかつ独自に捜査もしている。 裏に何かあるのではないかと続きがすごく気になります。 ただ全体的に淡々とし過ぎており、読みやすくはあるものの、小説としてみると人物の心情や情景描写がいま一つ物足りないなと個人的に感じました。 例えるならR.P.G.ゲームの戦闘のスクリプト程度「勇者はモンスターを攻撃した。クリティカルヒットした」の簡潔さだと思いました。要は行動→結果しかないような印象を持ちました。 ゲームですとこの程度で良いのですが、小説ですから、人物の表情、感情からしてしまうちょっとした動作、あと心情がもっとあればいいななんて個人的に思ってしまいました。 下山が村沢の後を付けた理由も何を考えて込んだのかも、村沢の何を不信に思ったかもパッと読みではわからず、唐突に感じました。 あとエミの心情や恐怖(監禁されたことそのもの、あと森の中で死体を見つけた時等)、自由になりたい気持ちが全体的にもう少し欲しかったです。 批判めいたレビューになってしまい、すみません。ですが、この作品は面白くもったいないなと思ったため書かせて頂きました。 それでは長々と失礼しました。 更新、頑張って下さい。密かに応援しています。

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