東雲健太郎

 とあるチャットにて。 友人「そういえば東雲、お前さアレ公開しないの?」 私「アレってなに?」 友人「ほら、ゼロの領域に似た奴。昔読ませてくれたじゃんよ、俺に」 私「……そんなのあったっけ?」 友人「!!(゜ロ゜ノ)ノ」 私「いや、覚えてねぇし」 友人「ゼロの領域の根幹部分が一緒の奴だって! ほら、ダイドとかシェリーとか出てこない、ほら、覚えてねぇの!?」 私「…………もしかして、伯爵の息子と皇女が強い帝国を作り上げるってやつ?」 友人「そうそう! あれ公開すればいいじゃん!」 私「いやでもさ、あれってさ、物凄くなんかこう勉強だよ? 経済学とか建築学とか貨幣についてだとかデフレとかインフレとか民主主義だとか立憲君主制とか盛り沢山だよ?」 友人「だから?」 私「絶対飽きると思うね、特に読者が」 友人「いやほら、狼と香辛料てきな感覚で爆発的ヒットするんじゃねぇの?」 私「あれとは比べ物にならないお粗末さだけどなぁ。でも、アレねぇ」 友人「なんだよ?」 私「いやさ、ゼロ域SSも書かないといけないしさ、そういうのに時間取られるのはいかがなものかと」 友人「簡単だろ? 俺に見せてくれた奴を手直しすればいいだけじゃん!」 私「簡単に言ってくれるなボケナス。こちとらそれだけで毎日四苦八苦してんだよ」 友人「んー、ぶっちゃけると、俺はゼロ域よりも、そっちの方が面白かったと思うね。ストーリーが単純じゃん?」 私「まぁ、国の興りとかを書いただけだしな」 友人「ゼロ域の最後まで知ってる俺としてはさ……な! そういうのも有りじゃね?」 私「いや、うん、まぁ……。そうかもしんないけど」 友人「大体、お前が俺にゼロ域のプロット十巻まで見せたのが悪い!」 私「批評してくれないと面白いかどうかわかんねェだろ!」 友人「楽しみとかそういうのが一瞬で消えたし!」 私「お前がそこまで面白いと思ってたなんて知らなかったし!」 友人「だから、そっちも書け!」 私「……はぁ、検討するよ」 友人「政治家か!」 私「善処するよ」 友人「政治家か!」 私「俺は二番でありたい」 友人「REN4か!」 私「わざわざ解りにくくしたな」 友人「あははは、何を言ってるのかさっぱr……おや、こんな時間に誰か来たようだ」  友人がログアウトしました。
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 友人がログインしました。 友人「伯爵の息子と皇女ってレグルとユフィ?∑(・ω・)」
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いえ、まぁ性格は完全に違いますが伯爵はアベルのことですね。皇女はユフィです。 なんというか、腐りきった帝国の在り方を、皇女の許嫁である伯爵が彼女と一緒に建て直し、大陸の安定と平和に尽力するお話です。 つまるところ、完全な戦記&経済ファンタジーなわけです。
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