天川さん 拙作へのレビューどうもありがとうございます。 こんなに高い評価で本当に恐縮です。 ガラス玉という形容は決して謙遜というわけでもなくて、 透き通ったビー玉やおはじきといった玩具が小さい頃から好きで、 今でも売っていると何となく手にとって眺めてしまうことから そうした作品を書きたいという思いを込めてのタイトルです。 飽くまで一話完結のショートショート集なので、一本調子にならないようにと思い、 舞台となる時代や国、そして題材は極力ばらけさせるように配列しています。 >この掌編集を貫くテーマは………… >人は、いつまでも生きられない。限られた時間を如何に有意義なものとするか。自分に
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お早うございます。 再読させて頂くと新たな発見がありましたので。 一話に登場する女性達は一名を覗き名前は出ていませんが、提示する魅力やメリットなどからどんな女性かを判らせるのみならず、就活や婚活のPR合戦にも似た風刺めいたものを醸し出しています。 そこでメリットは伏せてデメリットを提示した目立たなかった語り手がまさかの採用を受けると言うドンデン返しが用意されています。 ギリシャ神話では戦争の引き金となったエピソードである事を考えると、どちらを選んでも女達の闘いに発展してしまう皮肉やサスペンスを演出しているように思います。
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本乃千頁さん 再度のご高覧及びコメントどうもありがとうございます。 拙作に何度も目を通していただけるのは本当に嬉しいです。 第一話「オーディション」は、原典となったギリシャ神話「パリスの審判」でも 生身の人間として登場している「パリス」と「ヘレナ」だけ名前を与えました。 確かに三人の美女候補者たちの言動は、就活や婚活の場でも、ここまで極端ではないにせよ、類した例は見られそうですね。 三人の美女の内、特に大臣の娘の「自分を選んでくれたら、父親が会社の後押しをする」という申し出は「選ばなければ、潰すわよ」という一種の恫喝とも取れますし、 この結末の後、それぞれのプライドにかけて三人の候補者
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 続くエピソードを気にさせる切り方でしたね。 第二話では、家族は血の繋がった他人の同居であると言う言葉が前編のエピソードとして描かれ、後半は『オトーサマ』と言う役がいると言う一文で集約されています。 父親や母親も、家族の中では、役者と似て個人を捨てた役の一つであるとも言われますが、それは僕の介護の仕事も患者の前では介護士と言う役の一つと言う説に通じているように思いました。 作中の父親は個人を失ったのか猟銃自殺で、少年だった主人公はその二世俳優で話題や父親の自殺の真相などで複雑な状況下にあったと思います。 まあ猟銃自殺は余程の理由で発狂の凶気の沙汰ですから父親は余程切羽詰まっていたのかも
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本乃千頁さん ショートショート集の二話目もご考察ありがとうございます。 書き手としても興味深い見解ですね。 確かに家族も「父親」「母親」「子供」「兄弟姉妹」といった風に、個人を捨象した役の一つだとすれば、本編中の父親が自殺したのも、家庭における「父親」の役を息子から否定され、喪失した結果とも言えますね。 ちなみに、これは前にも書いた気がしますが、猟銃自殺というのはモデルにした俳優・田宮二郎氏の死因を直接お借りした形になります。 実際の田宮二郎氏も自殺前は鬱病で精神科に通院していたそうで(当時は『鬱病』と言えば『キチガイ』と白眼視されましたから、売れっ子の俳優としてはこうした病気を抱える

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