エブリスタ
さがす
本棚
通知
メニュー
返信コメント
わらべ
2021/6/7 20:34
彼女が30人以上もの人間を殺して食べたなんてとても信じられなかった。 使用人や召使い、果ては領地の幼い子供をさらっては殺して煮込んでスープに。小さく切り刻んで焼いてソースをかけてナイフとフォークで上品に食べる姿を想像するとゾッとした。 「初めまして。お会いできて嬉しいわ」 優雅にそう言って彼女がアクリル板の向こうの粗末な椅子に腰掛けた。 「何人殺したのか覚えてますか?」 雑談も程々に本題をぶつけると彼女はううんと悩ましげな声を上げた。 「もちろん覚えてないわ……。だって、あなた、今まで食べた魚の数を覚えていらして?」 心臓が縮みあがるような感覚を押さえ込んで、口を開いた。 「人間の肉って美味し
いいね
コメント
0/1000 文字
投稿