【ここからP2】 あの時、どれだけ嬉しかったかしれない。 「ねぇ、宇野さんも明日一緒にいかない?遊園地」  そう言って私に声をかけたのは、クラスでもとりわけ目立つ女子グループだった。  友達ができる!それは今の私にとって奇跡の様なことだった。  元々、私が何かやらかしたわけではない。 友達ができれば、この環境だってきっと変わるに違いない。  当然私は、彼女たちにすぐにOKした。  待ち合わせは10時。  入場ゲート前。  しっかり聞いて、スマホのスケジュールにも入れた。  だから間違うはずなんてないのだ。  なのに、どうして今、私はひとりなんだろう。  どうして、誰も来ないんだろう。 「もう・

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