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杵島玄明
2022/7/19 23:18
【P3】 あれから私はひたすらにバイトと勉強を頑張った。 不思議と集中するものができると、周囲の雑音は左程気にならなくなっていった。 奨学金で大学に進学し、同時に家も出た。 そして今、職場で知り合った優しい夫と穏やかな日々を過ごしている。 あの日見た、かすみ草が咲き誇る庭のある家で。 間もなく生まれる小さな命と共に。 もちろん、生まれてくるのは可愛いくせ毛の男の子だろう。 不思議なジェットコースター、ちょっと月まで。 回転の瞬間月の兎に呼びかけると、過去か未来へいけるらしい。 そんな噂がまことしやかに囁かれている事を知ったのは、私が乗ったずっと後のことだった。 おし
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