瑠衣:わたしは、そう決めた。・・・「後悔してる」ってあなたは言うけど・・・わたしは、後悔してない。あの子の想いは、わたしが持ってるから・・・ずっと一緒、だから・・・! 泣きながら、伝える。 夜宵:・・・・・・。──また、思い出すでしょう? 瑠衣:思い出す。アジュガの想いがある限り。 夜宵:後悔するんじゃないの? 瑠衣:しない!
567件
美影)……
瑠衣:わたしは、もう悔やまない!確かに、今までずっと、アジュガのことで悩んだり後悔することはいっぱいあったけど・・・!“家族”やアスター、他のことでも、いっぱい後悔したけど・・・!でも、絶対、わたしは・・・・・っ! 瑠衣は泣きながら、苦しそうに声を出す。 瑠衣:──大切な人の願いを、叶えたいの・・・!!
闇影)(……大切な人か) 美影)闇ちゃん……?
白夜:──確かに君、家族に関しては・・・特に、妹や弟のことには大変だったね。 瑠衣:・・・・・・っ。 白夜:君の弟は幼くして『鬼族』との襲撃に対抗して、結局命を落として、腹違いの妹や弟はお前らのような“銀髪”のせいで酷い目にあったしねぇ。 瑠衣:・・・・・・。
美影)……
白夜:──そういう意味では、君の決意はいいことだよ。 瑠衣:え・・・? 白夜:君も銀髪で、“こっちの世界”だと、銀髪は良くないとされてるからね。・・・それでも君は、自分の意志を伝えた。──流石、あの3人の姉だね。 瑠衣:白夜・・・・・。
美影)……
白夜:・・・ただ、まだだな。 瑠衣:・・・え? 白夜:まだ、覚悟が足りてない。アジュガちゃんがどういう人物か、お前は分かってそうだが・・・あの子の欲は、そうすぐに満たせるもんじゃねぇよ。 瑠衣:それは・・・そうだけど、でもわたし・・・! 白夜:お前の決意は否定しないが、本当に、お前に出来るのか? 瑠衣:・・・・・・。 白夜:そもそも、あいつなら──お前の幸せを願うだろうよ。 瑠衣:・・・・・・わたしの・・・? 白夜:ああ。あいつなら、自分の欲のためじゃなく、お前自身のために生きて欲しいって思うだろうな。 瑠衣:わたしの自身の・・・ため・・・・・。 白夜:・・・もう一度、考え直してみろ。
美影)……
瑠衣:・・・・・・じゃぁ、わたしは、・・・わたしのために、アジュガの願いを叶える。 白夜:それは結局戻って・・・ 瑠衣:違う!わたしは、わたしのために、自分の願いとアジュガの願いを、どっちも叶える! 白夜:・・・・・・。 瑠衣:──それなら、自分の欲を捨ててないでしょ? 白夜:・・・・・。 白夜は、ポケーっとしてる。 夜宵:・・・・・・あなた・・・欲張りね。

/57ページ

567件


0/1000 文字