「作家さんに聞いてみよう!」第15弾!

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「作家さんに聞いてみよう!」第15弾!

皆様、こんばんは🌙 本日はひさびさの「作家さんに聞いてみよう」企画になります。 この企画ではおもに妄想コンテストを中心に、実績の高い作者様にお声掛けをさせていただいております。 そして、第15回は――。 おっとその前に、どなたか予想していただきたいと思います。 ヒントでーす! ・お名前はカタカナ3文字。 ・エブリスタでは妄想コンテストを中心に参戦。 ・いろんなユーザー企画を行ってくださるありがたい作者様。 というわけで、「アズマ」さんにご登壇いただきます! 本日はPON-POKOでデザートを頂きながらの対談となりました。 じつはアズマさんからおしゃべりのお誘いを受けたのですが、せっかくの機会なのでこちらから逆オファーをさせていただきました。すると、 「おおっと! それは大変光栄です。せっかくなので、インタビューされまくりたいと思います笑。」 とご快諾くださいました。 そしてPON-POKOでドラ焼き(アズマさん)とあんみつ(秋月)を食しながらのおしゃべりとなりました。 a0eaae0f-c878-48f1-bb9d-356b6109854a ではいきます! 「最初に、読書と執筆経験はどの程度おありなのでしょうか。」 「小学校の時から図書館大好きで、一番高まったのが大学生の時です。貪り読むように3日に1冊ぐらい。ジャンルは浅く、広く。東野圭吾、伊坂幸太郎、荻原浩、奥田英朗など、メジャーどころが多いです。」 「すごいですね、3日に1冊ということは1ヶ月に10冊ですか!」←(小泉構文みたい) すでにこの時点で、執筆のバックグラウンドとなる読書経験が豊富な方だとお分かりいただけるかと思います。 この「作家さんに聞いてみよう!」企画でご登壇いただく作者様は皆、十分な読書経験を有する方ばかりで、そういったインプットが創作に役立っているのだと思います。 そもそも読書しない方は執筆なんてしようと思わないのかもですが……。😅 「執筆歴は15年近くになります。昔は長編で応募に挑戦していましたが、最近は妄想コンテスト中心に短編が多かったです。けれど最近は中編から長編でも挑戦中です。」 「たしかに妄想コンテスト中心に参加されている印象が強いのですが、以前にはほかのサイトでの活動はあったのでしょうか。」 「『作家でごはん』で活動していました。2週間に一編の短編を書いていたので、妄想コンテストと同じペースで分量も同じぐらいでした。ですから妄想コンテストへの参加は抵抗がなかったです。最初の作品が800文字で超短編賞。そこから認知度が徐々に上がりました。」 「しょっぱなで受賞、しかもなかなか獲れない超短編賞とはさすがですね!」 ↓ちなみにこの作品です。 https://estar.jp/novels/25569482 短編を書いても作品は読まれず、コンテストに参加しても選ばれず、そして消えていく作者様はかなり多いと思うのですが、アズマさんはスタートダッシュに成功して波に乗れた作者様のようです。 「それでは妄想コンテストで執筆する際に、どのようにアイデアを想起しているのでしょうか。」 「日常的なインプットから掴んだアイデアはネタとして取っておいて、近いものをコンテストで使います。」 作者様によっては、お題が提示されてから考える方と、ネタをストックしているタイプの作者様がいらっしゃるように思います。 「それから集中しそうなネタやジャンル、かぶりそうなストーリーからは外すようにしています。」 うーむ、同感です。妄想コンテストでは、しばしば内容のかぶる作品が応募されるようで、審査する側に既視感を抱かせる作品の不利さについては、皆様重々理解されているかと思います。 「ちなみに妄想コンテストでは、自分が『これはいい!』って思った作品が選ばれると嬉しい反面、『これがどうして選ばれないの?』というのもありますね。」 これもまた共感を得られるご意見ではないかと思います。複数応募して、「なんでこっちが!?」という経験をお持ちな方も多いのではないかと思います。 ただ、妄想コンテストにはいわゆる「必ずはじかれる内容」というものがあって、たとえば――政治批判の内容を含むもの、自殺や殺人を正当化する内容のもの、妊娠もの(読者側がトラウマになる場合もある)などが該当するのではないかと思います。 そんな私見にはアズマさんも納得のご様子。 「それでは文章力を身につけるのに、どのような努力をされましたでしょうか。」 「描写力が必要だと思ったら、描写力の高い作家さんの本を積極的に選んで取り入れていくようにします。描写のギアをあげたい時は、たとえば村上春樹の描写を読み込んだりします。」 元々のインプット+必要に応じた補完ですね。 「ところで村上春樹といえば、よくマラソンやランニングをされていますよね。」 「じつはプロットを練る時は、ひたすら散歩をしながら考えています。」 「なんと健康的な執筆法! 長く続けていくためには肉体と精神の管理の方も大事ですよね。」 「それでプロットがしっかり固まった状態で書き出します。長編を書く時は絶対にラストは決めています。」 じつはとある結構大規模なアンケートで、執筆をされている方の8割は結末を考えずに書き出している(面白そうな設定やストーリーを思いついたら書き出す)らしいのですが、一方で自分が知る限り実績のある作者様の8割~は結末をちゃんと考えてから書き出しているようです。 結末を考えずにその時のノリだけで書き出してしまうのは、短編ならさほど問題ないのかもしれませんが、長編ではエタる最大の要因なのではないかと思います。書きたい場面があるから筆を進められる、というところがありますしね。 「ところで、ご自身の持ち味は何でしょうか。また、それを活かすことは結果にコミットしていますでしょうか。」 「物語には読者の心をつかむ何かを入れます。場面描写を用いる場合もあれば、セリフや説明などで伝える場合もありますが、場面の描写として伝える方が好きです。セリフにメッセージを込めることはあまりしません。」 「僕自身はキャラクターのセリフにメッセージを込めたりもしますし、セリフに名言をぶっこんできて評価を得る作者様もいらっしゃいますよね。」 地の文かセリフかはともかくとして、小説では心に響く言葉の力というものが作品の魅力にも繋がりますね。 「ところでアズマさんは5分シリーズの書籍化がございますが(5分後に奇跡のラスト)、連絡が来た時はどうでしたか?」 「書籍化の時は、最初どの作品のことかわからなかったので、恋愛系の方かと思っていました。こっち(ブレスド・ソウル)が選ばれるとは意外でした。」 「そうそう、最初の連絡ではどの作品のことか何にも言われないんですよね。僕は長編が多いので、長編小説のほうかなとも思っちゃいました。」 この話、書籍化の経験のある方は共感されているのではないかと思います。 「ではご自身の苦手な部分、不足している部分はございますか。」 「飽き性です。プロットを考えるのは大好きですけれど、長いものが書けないです。1万字くらいから飽きてくるので、完全に短編派です。」 僕は飽きずに秋月なので長編派です。10万字くらいから飽きてくるのですが、それくらい書けると長編のコンテストに臨めるので良いかなと。 でも今回はファンタジーの作品を書いていて、完結したところ23万字でした。 そこで僕自身のぼやきですが。 「そこまで長いとどこのコンテストに出せばいいのやら……。そしてタイトルからしてトレンドの作品が溢れかえっていて……。」 「今の人はタイパ重視なので、求めてる作品だと分かりやすい方がいいと思います。」 「たしかにタイトルに『悪役令嬢』とかあればそれは読みたい人には一目瞭然ですし。まぁ、それはそれでいいんですけどね。  ところでアズマさんが執筆を続ける目的や意義を教えて下さい。」 「デトックスです。自分の感情や胸の中で抑えきれなくなったものを吐き出す作業。コンテストでお題が出されるのは、自分を執筆に誘導してくれる効果があります。  コンテスト目的だけの執筆だと面白くなくなってしまう。たまにやっちゃうんですが、そういう場合は大抵通らないので後悔してしまいます。」 「僕もとりあえずで出した作品は驚くほど通らないですね。今年は長編に夢中だったのでやっつけになった短編はことごとくアレでした。なので最近は短編、あまり書いていない……。  では、『これが自分の作品だー!』といえるものがあったら、ぜひ紹介させてください。」 「『日が昇らない世界』という中編です。暴漢に襲われた恋人を守るために相手を殴り殺してしまうボクサーの物語。ある人からボディーガードを頼まれるが、自分がその仕事をしていいのかと葛藤します。  罪の意識と希望があり、読んでいる人も葛藤してほしいです。執筆応援で落選してしまったんですが、内容に矛盾点があったからじゃないかと思っています。(犯罪歴のある人はボディーガードにはなれない)」 ↓ちなみにこの作品です。 https://estar.jp/novels/25767275 とのことでした。感情移入して執筆されていたようですが、その作品の登場人物に乗り移れるという感覚は執筆する者の特権なのではないかと思いました。 「ちなみに長い執筆経験の中で、他のサイトについてはどうでしたでしょうか。」 「『作家でごはん』では2年ほど活動していました。ノベルデイズは数ヶ月。なろうは使い勝手が良くなかったです。エブリスタはスマホで見やすくて、ここで落ち着いてからは浮気はしていないです。」 「エブリスタのエディタは昔はエラーが頻発しましたが、改良が重ねられてほんとうに使いやすくなりましたね。個人的な不満はパソコンでのエディタの作業領域の狭さ、エンターキーを押した時の画面の飛び、それからエクスポート機能がないことでしょうか。」 「エブリスタで行なわれている妄想コンテストはいまだかつてない最高のシステムだと思います。発表の期限も守られていますし。」 「たしかにそうですね。妄想コンテストは2週間ごとに開催されているとありがたみが薄れてしまうかもしれませんが、手軽に参加できて選出も33作品と多く、しかもオールジャンルなんですからありがたいですよね。」 そこで今回、アズマさんの企画で参加させていただいたリレー小説のことをお尋ねしました。以前にもリレー小説をされたことがあるようです。 「最初は「冒頭だけ書けたけど、続きが書けないので誰か書いてくれませんか」という申し出があって、それをきっかけにリレー小説を始めました。 『幸せになること、それが私の最大の復讐』といういじめからの再起ヒューマンドラマ(Mariさん、アズマさん、仁科佐和子さん)、『気になる彼女にプラグイン!(アズマさん、味志ユウジロウさん、雪村みおりさん)』、『忘れられないペトリコール(アズマさん、池田春哉さん)』、そして最近のやつになります。」 「最近のやつ」とは、僕自身も参加させていただいた「小説投稿サイトに出会いを求めるのは間違えている?」ですね。このエッセイでも紹介させていただいています。 ↓ちなみにこの作品です。 https://estar.jp/novels/26148597 このリレー小説はどなたが参加しているのか、公開させるまではアズマさんしか知らないということで、内容だけでなくその点も毎週の楽しみになっていました。 それにしても、そうそうたるメンバーが参加してくださいましたね。(約一名を除く) 「他の企画はどんなのがありましたでしょうか。」 「裏妄想コンテストをたびたび行っていました。めちゃくちゃ大変でした。でもめちゃくちゃ楽しかったです。」 これは妄想コンテストで落選した作品を再評価するありがたいコンテストですが、僕も記憶にありました。妄想コンテストって頑張って書いてもあえなく散ってしまうことも多く、そんな作品にスポットライトを当ててくださる企画は大変ありがたいことだと思います。 けれど審査側の立場となってみると、その大変さが分かるのではないかと思います……。 「では、これからの執筆のビジョンはございますでしょうか。」 「今年はリアルでも色んな作家と交流し、執筆の想いなどを聞くことができ、創作意欲に火をつけられました。来年は、自分の小説と向き合う、ということを意識したいと思います。コンテストなどに縛られるのではなく、自分の書きたいものを書ければなと思っています。」 ということで締めたいと思いますが、書きたいものを書くという執筆の原点に戻られたアズマさん、今後どんな作品を書かれるのか楽しみにしております。 本日は以上になります。 次回は今年の振り返りと、来年のビジョンでも掲げようかなぁ……。 それでは皆様、良いお年を!🍜 2023.12.30
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