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プロローグ
「オーラを読み解いて犯罪を未然に防ぐ」という、なんとも胡散臭い班を強引に立ち上げたのは、誰であろう僕の祖父の弟の次女の子どもの従兄弟、久我亮衛だ。ものっすごい遠い血縁者だが、まったくの赤の他人という訳でもないらしい。
だが、なぜだろう、そんな、ほぼ赤の他人である久我亮衛が行方不明になったと、めぐりめぐって僕のところに連絡がきた。
どのような経路を辿ったのか、説明するのは面倒なので割愛するが、要は、僕が大学を出てからというもの、定職にも就かず、日雇いのバイトで食いぶちを稼いでいる為、自由な時間が無限にあると思われているからだと想像がつく。
なぜ僕が定職に就かないか。これに関しては三日三晩語る事も可能だが、ひと言で言うなら、僕は小説家になりたいのだ。小説家になろう。
と、まあ、そんな訳で、僕は梅雨の明けたクソ暑い日々に、僅かな手がかりと、得体の知れない久我班メンバーとともに、忽然と姿を消したほぼ赤の他人・久我亮衛の捜索に加わったのである。
⇒https://estar.jp/novels/25650637/viewer?page=2
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