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「君が、班長の親戚の子か」
尻にウサギのシッポをくっつけているにもかかわらず、席についた志馬さんは、すごくカッコつけたように、僕に微笑みかけた。
「み、宮本悠真です」
「俺は、志馬景臣。よろしくな!」
「よ、よろしくお願いします……」
めっちゃカッコつけてるけど、シッポ生えてるから……。
ていうか、何なんだ。自分たちの班長が行方不明だというのに、この人たちは何を呑気にネコだのウサギだの怨霊だのになってるんだ。もしかしたら、こうしてる今も、久我亮衛は危険に晒されてるかもしれないんだぞ。
「で、君がここにいるって事は、班長からは何の連絡も入ってないんだな?」
「はあ」
「ちょっと、確認させてもらってもいいだろうか?」
「なんでしょう……?」
志馬さんが僅かに僕のほうへ身を乗り出した。
「君は、班長の遠い親戚だと聞いているが」
「はい、すごく遠い親戚ですが、小さい頃は、何度か祖父母の家で会った事があるみたいです……よく覚えてないんですけど」
⇒https://estar.jp/novels/25650637/viewer?page=6
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