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素直になれないんです(side 須藤)
あれから、立花とは相変わらず仲良くやっている。
ただ、一ヶ月前と変わった事が三つもある。
一つは立花の書くコードだ。
以前は論理がグチャッとしてて、とにかく可読性も保守性も悪かったのに、最近はスッキリとシンプルで読み易くなった。
本人も意識してるらしく、『キレイになったでしょう』アピールが半端ない。
そして、もう一つは立花の頰のニキビ。
すっかり影を潜めた。
というか、何故か最近、立花の肌が妙にキレイだ。
いや、肌だけじゃない。髪も何だかつやつやだし、何となく身体も少し締まった気がする。
表情も妙に艶っぽくて可愛い。
あんまりジロジロ見てたら、セクハラって言われそうで黙ってるけど。
でも、普段は硬派な沼田さんまでもが「立花、あんなに可愛かったっけ?」なんて呟く始末だ。
最後は……。
認めたくないけど、俺の気持ちだ。
日に日にキレイになっていく、立花が気になって仕方がない。
この前うっかり、「最近、キレイになったな」とか言ってしまって、焦った。
勿論、ディスプレイを指しながら、「コレくらい、キレイに書いてくれたら、流用するときにも楽でいい」とか何とか続けて誤魔化したけど。
立花は俺の気持ちを探るみたいに、「フゥン」なんて言ってた。
近いうちに、立花を食事に誘ってみようかな。
ただの愚痴大会になりそうな気もするけど。
でも案外、そのまま付き合う事になったりして。
ま、そんな訳ないか……。
てな所で、続編へと続く
【星とおかんアートと桃色パラダイス】
https://estar.jp/novels/25683373/viewer?page=1
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