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「選ばれし、若き四人の勇者たちよ」
頭上に、竜の声が響く。
「若いって言えば、私もってことね」
望月先生のキラキラ輝く瞳は、まるで少女のようだ。
「じゃあ、代わりに僕は遠慮しときます。定員オーバーになるし」
ちょうど良かったとばかりに抜け出そうとした京太郎を、涼子が止めにかかる。
「あんたも一緒に来るのよっ! この際、五人でも六人でもいいわ」
「なんだよ、涼子部長こそ さっきは危険だから止めとこうって言ってなかったか」
不満げに眉根を寄せる京太郎。
醤子もおずおずと割って入った。
「あの。私も冒険とかそういうのは、ちょっと……漫画の世界だけで十分っていうか」
「こういう流れになった以上、仕方がないでしょっ。あれを見て! 」
涼子の指差す方に目を向ける京太郎と醤子。瞬間、二人は驚きのあまり息を呑んだ。
――なっ……!! いつの間にっ∑(゚Д゚)
そう、そこには。
竜の頭上で、幸せそうにチャーシューを頬張る邪美の姿があったのだ――!
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次のお話(味噌醤一郎さん)
https://estar.jp/novels/25695295/viewer?page=4
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