2020.02.27. 巫女と大賞の話

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2020.02.27. 巫女と大賞の話

ここ何ヶ月か、諸々の面でろくなことが無い日々を送っていたもので、今日はちゃんとした神社に厄払いに行った。 そもそもが宗教心というものが完全に欠落している人間なのだが、周りが「行った方がいい」と事あるごとに言ってきて、私はもはや非科学的な不条理に祈りを捧げないと救われない落伍者に見られてるのかとヒいてしまい、渋々行くことにした、という程度のつもりだった。 ただ神社の雰囲気は好きで、若かりし頃は友人と夜な夜な都内各所の神社で一杯やったりもしていて、いよいよ厄払いの儀式が始まり、 これで本当に厄が落ちるのかどうかは謎だが楽しめなくはない、 などとほくそ笑んでいると、一人の巫女が中央に進み出てきて、笛と太鼓に合わせ、榊を持った両腕を横に伸ばし袴の裾を翻して一回転した。 あぁ、これだ、結局こいつが日本人の神道信仰の全てを支えているんだ、 とその姿に萌えていると、巫女はさらにもう二回転して一礼し、端に控えた。 くそ、ヤバいな、次回作は巫女の話にしよう、 とかなんとか決意して神社を後にし、帰宅してPCのメールを見るとエブリスタからお知らせが届いており、 あぁ、マフラー発表したの、どうせまた関係無いんだろ、 と思いながらサイトを開くと、受賞一覧の最上部に見慣れた自分の作品の表紙が現れ、 あぁ、厄払いって効くんだなぁ、巫女っていいなぁ、 と思いました。 笑 大賞受賞作「或る冬の事」 https://estar.jp/novels/25576401 は、妄コンに通りそうな作品を研究して寄せて書き続けることに疲れ、いったん全部忘れて思うさまに「自分の作品」を書こうと、下書きも設定も無く三時間程で一気に書いて、手直しもほぼ無しで仕上がったものです。 そういう作品が大賞を頂いたのはまた、良くも悪くも傲慢な驕り高ぶりを招きそうで危険ですね、謙虚で真摯な高潔を保たないと(笑 リリース当時からずっと自画自賛してきた2019年の努力の結実的な作品ではありますが、やや重いので、ライト系がウケると想定していた妄コンでは入っても優秀作品が限界と思っていのですが、まさかの大賞となり、そういう点からもちょっと驚いています。 さらに今回は選出作品の半数以上がフォローしている方々だったりして、そこにも何らかの作為すら感じますが、とにかく皆様おめでとうございます、名が乗らなかった方々もお疲れ様でした。 いつか必ず巫女の話を書くことをお約束致し、謝辞とさせて頂きます(笑 ありがとうございます、今後ともよろしくお願い致します◆
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