小話④『もう一人の瑞樹』

1/1
前へ
/1351ページ
次へ

小話④『もう一人の瑞樹』

おはようございます。うみです。 昨日の夜、アンケートの詳細をエッセイにUPしました。 ぜひぜひお気軽にご参加下さいね。 エブリスタのプロフィールにリンクURL貼っています。 ↓ https://estar.jp/users/159459565 私の創作で推して下さる作品を3つ選んで、今後読みたい内容をリクエストしていただければ、応募完了です。 お名前を記入し忘れてしまった方は、前ページのリプで申請下さい。 https://estar.jp/novels/25768518/viewer?page=769 こもりんが入手出来るチャンスです。 はじめましての方も、どうぞお気軽にご参加下さいね。 まるさんメイドのこもりんが可愛すぎます。 なんと緑のジャージのお着替えつきなんですよ💓 まるさん~ 本当にありがとございます。 私の創作を盛り上げて下さって嬉しいですよ😭 読者さまに支えられているなと、うるうるです。 改めて一人ひとりご紹介を🍡 5ad3622c-ad2f-454c-b649-78d15c973407 1cec4bbf-5406-42bc-8a86-4f8248e916e7bb17d4cf-6c21-4ff6-a413-66f82127a5a4 抽選で3名様にお送りします💓 どの子になるかはお楽しみにです。 小話の続きをどうぞ💓 小話④『もう一人の瑞樹』 *** 「瑞樹くん、もう一つ食べる?」 「いいね、次は何にする?」 「そうだね、俺はやっぱりミルクレープかな」 「そう言うと思った」  洋くんと楽しく会話をしていると、ふと、よく知った香りが漂ってきた。 「え? 翠さんまでいらしたの?」 「瑞樹くん、どうしたの? 翠さんは来ないはずだが」    辺りを見渡すが、洋くんの言う通り、翠さんの姿はどこにも見えなかった。     幻覚? 僕、こんな所まで宗吾さん化しちゃったの?  不安になって深呼吸しているとポンと肩を叩かれたので、飛び上がる程驚いてしまった。 「ひゃあ!」 「くくっ、瑞樹くん、なんだかエロい声出しちゃって、どうした」 「りゅ、流さん!」  不適に笑うのは月影寺の流さんだった。  いつものように長い黒髪を無造作に後ろで束ね濃紺の作務衣を着流している。外の寒さなど物ともしない雄々しいオーラとちらちら見える逞し胸板に、つい頬が赤くなる。 「りゅ、流さん、そんな格好で」 「あぁ? 横浜なんて庭だから、近所に遊びにきた気分さ。変か」 「い、いえ……それより、翠さんが一緒かと思いました」 「翠? 翠は門外不出だ」 「は?」 「あぁ、いやいや、こんな人混みに翠は晒せないよ。だがいつも一緒にいたいから、いい物を作ったんだ。見るか」 「?」  流さんがニヤッと笑って作務衣の胸元から出したのは、匂い袋だった。 「これはだなぁ、俺にとって『もう一人の翠』だ」 「え?」 「翠の袈裟に焚く香のにおいを閉じ込めたのさ。これで、俺はいつでも翠と一緒ってわけだ」  僕と洋くんは「あっ!」と顔を見合わせた。 「瑞樹くん、それだ!」 「うん、僕の匂いと似た香りが存在するんだね、きっと」 「何の話だ? 瑞樹くんと似た香りか、面白い。俺の嗅覚に任せろ、あててやるぜ」  流さんが近寄ってきたと思ったら、いきなりスンと首筋に顔を埋められ、いよいよ「ひゃぁ~」と情けない声を出してしまった。 「くくく、感度いいんだな」 「流兄さん! 翠兄さんにいいつけますよ」 「げ! それだけは勘弁」  洋くんが、冷ややかな女王様のような目つきで見下ろしている。 「で、分かったんですか」 「あぁ、瑞樹くんの匂いは、確か最近流行っている『コリスチャンテオール』のすずらんの香水と似ているようだぞ」 「それだ!」  僕と洋くんはハイタッチ。 「しかし宗吾さん……女性の香水に惑わされるとは」 「ははは、俺から宗吾に説明してやろうか、自分で言い出すのもあれだろ」 「……いいですか」 「よーし、ひっさしぶりに宗吾と呑みに行くか」 「流兄さん、瑞樹くんの匂いと女性の香水を間違えるなんて制裁を」 「ははっ、やっぱり洋に睨まれると怖いな」 「ってのは、冗談ですよ! ははっ」  洋くんが茶目っ気たっぷりに笑う。 「洋、お前可愛くなったなぁ~ 俺の弟子になるか」 「嫌です」 「つれないなぁ、丈のもんだもんな。でも可愛いなぁ」  流さんにもみくちゃにされる洋くんは、嬉しそうだった。 続く~♫ 今日もよい1日でありますように🍀
/1351ページ

最初のコメントを投稿しよう!

825人が本棚に入れています
本棚に追加