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雪村みおりさん
たからさがし
https://estar.jp/novels/25814378
タイトルの表紙絵で、一見ホラーカテゴリーなのかと思ったら、実はヒューマンドラマということで、読ませていただきました。
ホラーだったら、書き出しとか、暗闇の中でのシーンについて、いろいろと思うことはあるのですが、本作はヒューマンドラマですから、そこには触れないでおきます。
まず最初のページですが、これは少し長いと感じました。
しおりを増やすという観点でも、最初のページは、~~~心の弱さかもしれない。までの場面転換のところまででよいと思います。
行間字詰めのところが多いので、もう少し行間をあけて読みやすくしてあげたほうが良いと思います。
P3
この場所に、行くべきじゃなかったんだ。
もう来ているので、来るべきじゃなかったんだ。だと思います。
4ページの最初のあたりは、少し文章を切り過ぎていて、流れが悪いように感じました。もう少し続けた方が読み易いと思います。
叫びたいのに声が出なくて、体は完全に硬直している。
心臓は激しく警鐘を鳴らしていた。
恐怖で逃げることしか考えられなくなったけど、自分が入って来た扉の位置も分からないのだ。
これはギブアップするしかない。そう思い防犯ブザーに手をかけたとき、僕はなぜか心に引っかかりを感じた。
このくらいにした方が良いです。
4Pは 終盤の、僕はこの少女に、の辺りから行間字詰めになってしまっているので、読み辛いです。
最後の6ページも長いので、場面転換のところから、ページを変えた方が良いと思いました。
あと、全体を通して、一人称で地の文が進んでいるときは、地の文で相手の行動を書くときは、その相手に何かをされたり、られたりする受け身の形の方が、より感情移入させることが出来ます。
例えばこのシーンだと、
男性は悲しそうな顔で笑いかけた。
男性は悲しそうな顔で笑いかけてきた。
男性は、胸ポケットから一枚の写真を取り出して見せた。
男性は、胸ポケットから一枚の写真を取り出して見せてきた。
僕に優しい眼差しを向けた。
僕に優しい眼差しを向けてきた。
みたいな感じですね。
エンディングは主人公が成長して、新しい一歩を踏み出して行く感じで終わっていて、とても良いと思いました。
(*‘∀‘)ノ■ ハイ、チョコ
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