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水鳥あおさん
冬の最後の夜
https://estar.jp/novels/25928424
最初に言っておきますが、僕がやっているのは、エブリスタで本棚数を増やすためにはどうしたらよいかのアドバイスです。
それでいうと、この作品はエブリスタ読者に読まれない作品と言えます。
なぜなら、最初の1ページ目が悪いので、先を読もうと思ってもらえないからです。
エブリスタで読者を増やしたいのでしたら、文学作品ではなく、携帯小説を書かなければなりません。
携帯小説に大切なことは、臨場感と感情移入です。
本作は、最初の数ページを読んで、主人公が男か女かも分かりません。
何となく話の流れで女性だと思いますが、それがはっきりと分かるのは、P14の「貴女の隣の家のおじさん」という台詞です。
もっと早い段階で、主人公が女だと分かるようにしなければ、人称は「私」だけど、男でも「私」って使うし、どっちだろう? と読者はずっと主人公の人物像が分からないのです。
これでは読者が感情移入のしようがありません。
また、文章が硬く、難しい単語が多いので、携帯小説が好きな読者は先を読んでくれないのです。
どうしても使う場合は、必ずルビを振ってください。
仄明い
手紙を認め
この辺りの解説は、スター特典を読んで頂ければと思います。
では、文学作品としてどうか? と問われますと、正直僕の専門外でして、僕は芥川賞と直木賞の受賞作品を、一冊も読んだことが無いので、上手く解説してあげることは出来ません。
そのうえで、読んで気になったところだけ挙げて行きます。
まず書き出しなんですけど、牡丹雪って水分が多くて、比較的大きな雪片ですから、ふわりふわりとは降らないのでは? と思いました。
P2
ここに来てもうすぐ一年が経つ。すべてを捨てて、この場所に立ったことを後悔したことは一度もない――。
どこに?
描写がないので、直接解釈すると、
森の中の魔女の家くらいなら建てられそうなそのスペースに、一年間住んでいるってことですか?
最初に購入した森付きの一軒屋のことを書かないと、読者には意味が分かりません。
あと、立ったことを後悔とありますが、来たことをの方が分かり易いです。
P5
「発注をかけてくれたんです」
この台詞を「彼」が言った記述がないので、少し考えないと、意味が分かりませんでした。
相手の人称を、君といったり、慎ちゃんと言ったり、貴女と言った直後に、美紀って言ったり。
心の声は君、会話では名前みたいな分け方をすると良いと思います。
作品の構成としては、とても良いと思いました。ハッピーエンドが好きな読者は、満足してくれるはずです。
ただ、あくまでも僕個人の感想ですけど、物語りの内容としては、傷ついた女性が地方に行き、そこで結婚して子供が出来て幸せなハッピーエンドを迎えるという、ありがちな話で、面白みには欠けるかなぁ……と思いました。
水鳥さんがこの先、何を目指すのかで変わりますが、中高生の若い読者に寄せて、一度携帯小説を書いてみるのも、スキルアップにつながると思うので、チャレンジしてみてはいかがでしょうか?
書き方は、このエッセイのスター特典を読めばわかると思いますが、例えばこの作品の9ページとか、10ページの辺りなら、回想を地の文でやらないで、台詞を交えたドラマ仕立てでやるということです。
頑張ってください(*´ω`*)
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