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ゆうれいのあし
作者:Tempp様
https://estar.jp/novels/25789852
※46〜49ページ
『吸血鬼ドラキュラ』などの翻訳で知られる平井呈一は、「恐怖だけが怪談ではない」という主旨の言葉を残しています。
心温まる怪談や、滑稽な怪談などもアリなのです。そういう怪談はアーサー・キラ=クーチ『一対の手』、与謝野晶子『お化けうさぎ』などがありますが、希少な存在であります。
『ゆうれいのあし』は死んで幽霊になってしまった語り手が、その不思議な状態を考察したりする様子を描いた、コミカルなお話です。
幽霊は半透明であるという通説をところてんに喩えたり、伸縮性があったり、はたまた虫の幽霊という普段我々が気にしていないことまで描いたりと、ユニークなアイデアに溢れています。
それを表現する言葉選びとテンポがまた良いのです。
何気に最後の一文、幽霊に言われると重みがある気もしますが、それでもこの作品は終始ライトなお話です。
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