張昌伝

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滅亡。 4. 是歲,詔以甯朔將軍、領南蠻校尉劉弘鎮宛,弘遣司馬陶侃、參軍蒯桓、皮初等率眾討昌於竟陵,劉喬又遣將軍李楊、督護尹奉總兵向江夏。侃等與昌苦戰累日,大破之,納降萬計,昌乃沈竄於下俊山。明年秋,乃擒之,傳首京師,同黨並夷三族。 (訳) この年、詔によって 甯朔(ねいさく)将軍・領南蛮校尉(りょうなんばんこうい)劉弘(りゅうこう)が宛を鎮め、 劉弘は司馬の陶侃(とうかん)、参軍の蒯桓(かいかん)皮初(ひしょ)らに 衆を率いさせて竟陵(きょうりょう)にて張昌を討伐させ、 劉喬は一方で将軍の李楊(りよう)、 督護の尹奉(いんほう)に兵を総括させて 江夏へと向かわせた。 陶侃らは張昌と 激戦を繰り広げて日を(かさ)ね、 (陶侃らが)これ(張昌)を大破すると 万を数える降伏者を受け入れた。 張昌はかくて丘沈と(?) 下俊(げしゅん)山に鼠竄(逃げ隠れる)した。 翌年の秋に結局虜となり、 首は京師へと送られて 同様に支党も揃って 三族皆殺しとなった。 (註釈) 陶侃(とうかん)が出てきた。 彼は東晋王朝で 重要なポストにつくので 名前を覚えておいてください。 相手が悪かったといえばそれまでだけど、 「侃等與昌苦戰累日」とあるから 陶侃たちは苦戦のすえに ようやく張昌を敗走させた事になる。 やっぱ張昌はかなり強かったんだ。 魏書15巻に登場した 劉馥(りゅうふく)の孫、劉弘(りゅうこう)も登場。 https://estar.jp/novels/25604982/viewer?page=159 羊祜(ようこ)の後釜に座る男が 羊祜の甥(羊伊)の仇を討つために 腰を上げたと考えると、胸熱。 目立たないけど、参軍の蒯桓(かいかん)は かつて劉表のとこにいた 蒯越(かいえつ)蒯良(かいりょう)の子孫くさい。 多分南郡から移ってないんだと思われる。 「尹奉」は三国志にもいたよね? たしか冀城で馬超と戦ったヤツ。 90年くらい経ってるから まさか同一人物のわけないが……。 「皮初」も魏書15巻に引用された 「晋陽秋」に記述がありました。 詳しくは上記のリンク先をご覧ください。 最後にンバの個人的評価。 戦闘 ★★★★★★★★ 8 荊州で独自勢力を築き、 江夏太守の弓欽、 新野王の司馬歆、その騎督の靳満、 前将軍の趙驤、平南将軍の羊伊を 立て続けに破り、その版図は 五州に跨っていたとされる。 負け戦は大都督の黄林に任せた時と ラストだけ。 陶侃らが協力して ようやく倒せたって感じだったし 相当強いのは間違いないと思う。 王弥、苟晞と同じく★8ということで。 ・戦略 ★★★★★★ 6 王弥同様、大衆を扇動するのは上手い。 ただ、縁もゆかりもないやつを 劉氏の末裔として奉戴したのは ちょっといただけない。 それこそ劉琨級の人材持ってこないと。 ・政治 ★★★ 3 従わないやつ皆殺しにしただの 任命していた長官がみんな 略奪を働いていただの マイナスポイントだらけなので、★3。 反乱指導者でここ高いヤツはそうはいない。 ・人格 ★★★★ 4 人望があったというよりは 他に行き場がない人たちを集めて 軍閥化していった印象。 ただ、王弥ほど非道ではないと思う。 ★4ということで。 コーエー査定だと 統率 77〜90 武力 77〜90 知力 54〜75 政治 10〜32 魅力 38〜64 こんな感じ? 統率と武力は90超える可能性ありそう。 続いて顧雍(こよう)の孫、顧栄(こえい)伝。 2022.5.28
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