BLショートショート「男色川柳」の解説

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BLショートショート「男色川柳」の解説

https://estar.jp/novels/26225724/viewer?page=12 BLショートショート「男色川柳」の解説です。 川柳に男色をネタにしたものがあると知って、それをヒントに書いたものがリンクにある「男色川柳」です。 本来、解説は野暮なのですが、なにを言ってるのかわからないと面白くないこともあるので、解説をしてみたいと思います。 興味があればぜひ。 ”尋常に いたせいたせと 浅黄裏” 浅黄裏とは武士のことをいいます。 尋常に、とは、ここでは「普通のやり方」という意味です。 いたせ、は「して」です。 いたす=する、なので。それっぽい言葉です。 野暮な武士が、「普通のやり方(正常位)で俺にシてくれないか」とせっついてるうたです。 なので、「焦るな、野暮天」と怒られました。 ”いち卜、に卜 さん、し卜 菊は モウ開く” 菊は菊門。BLで菊といえばお分かりですね。 漫画や小説なんかだと、いきなりしちゃってること多いし、実際できなくもないけど、一応ちょっとずつ慣らしていくのが大昔でも常識のようですよ。 指一本から始めて、増やして、ニ、三本いけたらもう大丈夫だよ、という内容です。ゲスいです。 焦ってグイグイ来る野暮な男が、そんな急いでも無理だよ、壊れちゃうよ、まだ蕾なのだからと、梅之丞にたしなめられてしまいます。 ふふふ。 ”裏門は 野暮な浅黄も 猫撫でる” 浅黄は前述した浅黄裏のこと。 裏門は、裏の門の事。後ろの門です。 後ろの、門です! 裏門を開けられたら、ムキムキで男臭い武士も猫なで声になりますよね、という内容です。 同時に、表では偉そうな武士も裏ではかわいい猫ちゃんを撫でたり、そういう一面もあるだろうよ、という普通の歌にも見えるような。そんなふうに作りました。 武士は基本真面目くんだと思います。 不器用な男が一生懸命な感じを書いてみたかったのです。 以上、解説でした。にゃーん、あん。
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