「執筆」
実際に執筆していってください。 私の方で最終的にエブとnoteようにコピペします。 描き切れなければ次のコマで書けますから。 ①はじめアキラ さん ②仁矢田美弥 ③酒飲みの源蔵 さん ④ C3665C
533PV24コメ

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書き込み 24件

24・ あかつき草子
>>14 ・日比野うたかた さん
 床にはマリアンナ人形が転がっている。足を天井に向けた不様な格好だ。梅子はマリアンナを拾い上げると、足を真っ直ぐに伸ばしてやった。

「さあ、あなたを縛る鎖はもう無いわ。楽になれるの」

 梅子がマリアンナをぎゅっと抱きしめると、その身体は月のような銀の光を帯びた。ゆっくりとうずくまるうちに、光は更に強くなっていく。

――ありがとう。

 頭の中に、安らかな声が響いた。
 すると着物の下から小さくて白く丸い物がいくつも飛び出し、やがて身体の周りをぐるぐると回り始めた。梅の花びらだった。
 梅子が立ち上がると、マリアンナの姿は無かった。花びらは部屋の
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23・ 浜風 帆
>>22 ・浜風 帆 さん
 お母さんは、何も知らなかった。話しても悪い夢でも見てたのねと言われて終わってしまった。

 悪い夢。
 ううん。悪い夢じゃない。私にとっては悪い夢じゃなかった。

  ○

 あれから1年の時が過ぎた。
 学校での辛いことは相変わらずだったけど、受験が終わってから、またバイトを始め彼氏ができた。マックのことをマクドと呼ぶ関西の彼だ。フフッ、何とか私は生きている。

 ――ね、私も頑張るから一緒に頑張ろうね。

 私は、バイトに行く途中で見つけた小さな梅の花に声をかけた。柔らかそうな薄紅色の梅花。そこに雪の結晶が落ちた。空を見上げると雪が降ってきていた。そ
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22・ 浜風 帆
>>20
 封印の魔法陣が歪む。
 男は慌てて弾き飛んだ銀弾を拾うと戻そうとした。だが、それよりも早く、梅子が動いた。まるでマリアンナに時と同じように、こぼれ落ちた闇の粒が梅子の周りをグルグルと周る。黒く朽ち果てかけた梅の花びらだった。花びらが渦を巻きながらまるで生き物のように男に襲いかかった。

 「やめろ!」

 男は闇に飲み込まれ床にゆっくりめり込んでいく。その手は銀弾をつかみ、私の方へと伸ばされていた。

 「早く銀の弾を戻せ! まだ間に合う急げ!」
 「う、る、さ、い! 黙れ!」

 梅子は、そう叫ぶと体を崩壊させながら私に近づいて来た。
 男が梅子の後ろで喚く。
 
 
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21・ 浜風 帆
すみません。申し訳ない。話し合いのところに書いたんですが、まだ終わっておりません。
もし許されるなら、今晩もう少し書かせてもらえませんか?

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20・ 浜風 帆
>>19 ・浜風 帆 さん
 やめて!

 「まだ言うか? 君は人だろう。化け物と人間とどっちを選ぶのだ。返答によっては、君の処分も考えねばならない。それが我らの仕事。人を選ぶなら私がお前を戻してやろう」

 私は……
 ……
 梅子ちゃんといたいの!

 梅子は大きな咆哮をあげると全身を震わせ髪を振り乱した。その時、何か小さなものが落ちた。コトッと音がして私の前に転がる。梅の髪飾りだった。

 「かえ、す……ね」
 
 いやだ! 諦めないで!!

 ……え? かえす?

 その瞬間、私の脳裏にはっきりとした記憶が蘇った。

  ○

 おばさんのうちだ、おばさんのうちに来て間もなか
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19・ 浜風 帆
>>18 ・八木寅 さん
 その言葉を聞いて、動かぬ私の顔もフッと緩んだ気がした。

 「さあ」と言って梅子が私を抱いて歩き始めた時、凄まじい轟音と共に部屋が波打つように歪んだ。刹那、窓の外に閃光が走り、窓が、いや館全体が砕けるような強烈な稲妻が部屋に落ちた。吹き飛んだ私は壁にぶつかり、転がり、また木製の床にペタンと座らされる。

 ハッと視界を確認すると、梅子は部屋の中、まるで稲光に絡め取られたように、光に包まれ宙に浮いていた。薄紅色の着物は焼け焦げ、体からは漆黒の闇がポタポタと滴り落ちていた。苦痛で歪んだその顔は人の形をとどめていない。

 梅子ちゃん!

 「無駄な抵抗はやめた
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18・ 八木寅
>>17 ・あかつき草子 さん
 ちがう。
 近づく梅子の髪飾りが違う。
 恵子おばさんのことを思い出したら、髪飾りがおばさんが持っていたものと微妙に違うってことに気づいた。それに、おばさんなら。

「どうしたの?」

 私の心の揺れに気づいたのか、梅子が立ち止まった。

 体を戻してくれるのでしょ? 私、戻りたい。

「なんで? 辛かったのでしょ? さっき、戻せるって言ったのは、佳純ちゃんを怖がらせないためだったけど」

 戻せないの?

「戻そうと思えば戻せるけど、本当にそれでいいの?」

 うん。だって、生きてれば楽しいことに出会えるって。おばさんも学生時代はいじめられてたけ
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17・ あかつき草子
>>14 ・日比野うたかた さん
――あんたなんか産まなきゃよかった。あそこから人生が狂い出したのよ。
 
 母のお荷物だったのだとわかり、ショックを受けた。
 私は自分の存在を消したかった。

「佳純ちゃんの思いを感じて来たのよ。私を永らえさせてくれるありがたい人間がいるって」

 永らえさせる?
 じゃあ、紳士が言っていたことは本当だったんだ。
 まさか、事故に遭ったのも?

「そう。私が仕組んだの。だから言ってるでしょ。私は魔女だって」

 けれどあの梅の髪飾りに見覚えがあったのだ。あれは……

「大好きだった恵子おばさんのよ」

 母の妹の恵子さんは、祖
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>>12
音が先か、梅子の演舞が先か…

 梅子は、若草色の帯に差していた扇子を素早く広げて華麗に舞った。それによって生まれた風に、弾丸は勢いをなくして床にカラコロンと転がった。

 「ちっ」
 隙を狙っていたのだろう。敗北を認めたかのよう見えた紳士だったが、密かに梅子に銃口を向けていたのだ。
 「なぁに、あと四発当てればいいんだろう?銀の弾ならまだあるんだ…」
 紳士はそう言って体勢を低くしたかと思うと、瞬時にズボンの裾をめくって新たな銃を取り出した。そして迷うことなく梅子に向かって発砲する。
 だが、梅子はいとも簡単に銃弾を弾き飛ばした。

 「くそ!」
 紳士は両膝をついて
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 でも、じゃあ、マリアンナは?マリアンナも梅子が助けたの?
 この紳士は確か「生き人形は彼女に力をもたらす」とかなんとか言っていた。それに、隣の部屋に私の肉体があるとも…
 でも、今さっき見た映像は間違いなく自分の記憶。それはだけはハッキリしている。
 だけど、荒ぶっていた梅子は恐かった…
 何が真実?何を信じたらいいの?
 私はこれからどうなっちゃうの?
 どうしたら元の体に戻れるの?

 私は混乱していた。
 現実離れした出来事が荒波のように押し寄せて、私の脳みそはパンク寸前だ。
 居心地の悪い世界だった。いつも、どこか遠くへ行きたいと思っていた。それでも逃げずに頑張って来たんだ。
 
 
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11・ 青史 炎
「この梅の髪飾りは、あたしのお気に入り。これに佳純ちゃんが触れたから、こうして助けられたの」

助けるため? 私を助けるため?
置かれた状況をゆるやかに理解していくたびに、梅子に抱く感情が少しずつその色を変えていく。
じゃあ、あの日梅園で、一輪咲きの薄紅色をした梅花を見たのも、道端に落ちた髪飾りに触ったのも、全ては偶然なんかじゃなくて、今というこの時間を生き延びるために、明日という日を迎えられるように、梅子がなんとかして跳び移れる距離に置いてくれた飛石のようなものなんだ。

きっと……梅子はこれまで自分のためじゃなくって、助けるために人形に魂を入れていたんだ。

でも……どうして?
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10・ 青史 炎
不意に。
梅子が私の隣りに立ち、座らされている私の目線の高さまで腰を落とした。
落ち着いた真剣な眼差。どうされるかと考えると胸が震える。
「大丈夫……怖くないよ。佳純ちゃんに真実を見せてあげるね」

五秒前まで、嵐のごとく荒ぶっていたのが嘘のように、梅子の声には大切な人と離れようとして相手の掌を両手でそっと握るような温度が込められている。

「あの鏡にはね、これまで生きてきた人生を映し出す力があるの。思い出してみて、学校の正門を出てからのことを」

その言葉を聞き終えるか、終えないかで再び意識の暗転が始まり、気がつくと私はいつもの通学路を歩いていた。

下を向き、自分の靴しか見ていない。母が買
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9・ C3665C
「だからなんだというのさ?」
梅子は左肩の銃創を右手でポンポンと軽くはたき
「聖遺物?の銀の弾を使ったのは褒めてやろう」と言った
「しかし梅の花を散らすには少しばかり弾の数が足りなかったようだな」
「梅の花を散らしこの館にかけた術を解くには、銀なら5発、金なら1発の弾がいるんだよ」
梅子はそう言うと紳士にゆっくりと近づき
紳士の手からいとも簡単に人形を取り上げた
「何をどこまで知っているのか知らねぇが、仮初めの肉体に魂を戻すのは感心しないぜ、まぁ元の娘に戻したかったらの話だけどな」
「マリアンナかマリアンヌか知らねーけど
お前の可愛い娘の肉体は一番奥の部屋でスヤスヤとおねんねしているよ」
紳士
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8・ 酒飲みの源蔵
>>7
 それは、紳士も同じだったようだ。
 彼は驚いて振り返る。そして、私の脇から立ち上がる影の主を見た。
「まさか………」
「そんな、旧世界の遺物が聞くと思っているの?」
「馬 鹿な、聖遺物の銀を鋳溶かした弾丸だぞ」
「だからなんだというの?」
 影が一歩踏み出す。
 梅子が動いている。
 私は、ただ見ているしか出来ない。
 ただ分かるのは、梅子は化け物だということ。
 紳士は魔道士と言っていたけど、ただの人間でしかないこと。
 それは私の生きる本能が見抜く。
 これは覆せない事実。
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7・ 酒飲みの源蔵
>>6 ・酒飲みの源蔵 さん
話しが通じているのか、いないのか分からない。
「さぁ、マリアンヌ。仮初めだが、肉体にその美しい魂を入れてあげよう」
 紳士は、そう陶酔するかのように言い、背を向ける。

――だめ。だめよ、だめよ。だめよ!!!

「そう、駄目だ」
 声が響く。
 恐ろしい声だった。
 静かな声なのに、魂が震える。

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6・ 酒飲みの源蔵
>>5 ・仁矢田 美弥 さん
 しかし、その手は私へではなく、その先へと伸びていく。

――え?

 紳士が何かを掴んだ気配を感じた。
 もどかしい。そして何が起きているのかが分からない中、私は困惑と不安が渦巻いていくのを感じた。
 「魂はあるね。よかった。これで肉体が無事ならば、戻せる」
 紳士は言いながら、屈んだ姿勢から、ゆっくりと直立していった。その右手にはもう一つのフランス人形が握られていた。
 彼は安堵の表情を浮かべて、その人形を愛おしそうに見ている。

――その人がマリアンヌ?

「そうだ。彼女がマリアンヌだ。東洋の人」
 その言葉に私はぎょっとした。
 冷静に考えれば、
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5・ 仁矢田 美弥
>>4
 私に嗅覚があったら、今火薬の匂いが充満しているのだろうか。いや、もしかしたら空気銃だったのかも。音がどのくらい出たのかも分からない。
 紳士は数歩こちらに向かって歩いた。私は動けもしないくせに緊張する。
「マリアンナ。間に合ってよかった」
 その言葉に背筋が凍り付いた。

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4・ 仁矢田 美弥
>>3 ・はじめアキラ@「もう一度、落下」発売中 さん
 私は目を白黒させた。「凄いでしょう?」なんて言われても、何がそんなに凄いことなのか。

 いや、心の奥底ではわかっている。「魔女」なんて、人間からしたら凄いに決まっている。あ、違った。今の私は人間でさえなかった。心はあっても動けない人形。

 梅子なんて古めかしい名前だ、と私は今の状況を忘れようとするかのように悠長なことを思った。
 この髪型、それに薄紅色の着物まで着ている。七五三の七歳の女の子のようだ。梅の花飾りはこの淡い色の着物に合わせたのか。

 そういえば、どことなく……。

 そこに、ノックもなく扉が開いた。
 私の
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 しかしながら覚えているのは、いつも通りの光景のみ。帰宅部なので、放課後はまっすぐ家に帰ろうとしたはずだ。学校の正門を出たところは覚えているが、そこでぷっつりと記憶が途絶えている。
 誰かに襲われたのだろうか?それとも、空から宇宙人でも降ってきた、とか?あるいはこう、流行りの異世界転移だとか、そういう?

「あ、目が覚めたのね!」
「!」

 突然、頭の上から影が落ちてきた。誰かがぐい、と私の体を両手で持ち上げる。ぎょっとする私の目の前に現れたのは、一人の女の子の顔だ。
 黒い髪、黒い目、おかっぱの頭に丸い顔。髪の毛には、可愛らしい梅の花飾りがついている。年齢は、小学校低学年くらい、だろうか。
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 一体どうして、なんでこんなことに。――一番最初に私が思ったのはそれだった。

――お、落ち着け。

 自分で自分に言い聞かせる。心の中で、ひたすら暗示をかけることしかできない。何故ならばそう、体を動かすことがまったくできないからだ。
 腕も、足も、首も、何一つ。眼球さえも。

「た、たすけ、て」

 声は辛うじて出たが、口が動いているかんじがない。喋ろう、と思ったことが頭の上から突然音として出ているような、奇妙な感覚だった。
 その原因は明らかである。
 冷たい木製の床に、ぺたん、と座っている私。目の前には大きな鏡が置かれていて、私の姿をくっきりと映し出しているのだ。
 青いガラス玉のような
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(すみません、ほんのわずかに千文字超えたせいで、一回の投稿に収まりませんでした。二つに分けますね。初手から申し訳ない!)
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