【コメント】

帝都奇談

気付けば、大正レトロな色調に彩られた作品世界にどっぷりと浸っていました。論理的な内容を綴っていても、淀みなく流れるような文章は本当に凄いのひと言。ただただ溜め息が漏れます。未体験なのですが、講談をのめり込んで聴くような感覚というのがもしかするとこの作品を読むような感じなのかな、とも思ったり。二転三転する「真相」もその都度都度で意外性と説得力がしっかりとあって、気を抜く暇なく結末まで一気に楽しませていただきました。吉田群青さんの新作ということでガマンできず、自分の作品が未完成なのにこの作品を読んでしまい、心が折れそうになったのはここだけの話です。素晴らしい作品をありがとうございました。皆様も仰られてますが、僕も「続編希望」と唱和しておきます。

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