読み終えた後、暫く言葉が出ませんでした。 奇跡の時間。それは、心へ直接語り掛ける時間です。私もずっと追っています。こんなにも優しく、儚く、切なく、限定された奇跡の時間を表現された手法に脱帽です。 そして、秀逸な表現と描写が驚きでした。ページ毎に驚かされましたが、特に驚いたのは二つ。天国で使うお金と、アイスの棒です。 天国で使うお金と言う考えに、正直、凄すぎると感じます。それを私たちに残してくれた……一般的には、他界した人にお金と言う概念はありません。お供え物くらいでしょうか? だからこそ、秀逸に感じます。そうですよね。天国だってお金が必要かもしれませんよね。些細なことかもしれませんが、この固定概念を覆す表現は、私は凄すぎると感じています。 また、アイスの棒も良いですね。棒に例えるところまでは分かりますが、青が現れた事により、あたりの文字が多くを想像させてくれます。 このように、さり気ない一文に秀逸な表現が多く隠されています。どうやったらこんな上手く書けるのだろう? 作者様には、本当に毎回驚かされっぱなしです。青を強調し、読者の心に残す手法も流石です! この物語は、一言で表すと極論です。たった一人と全世界。しかし、そのたった一人の、一つの青が世界を超える大きな存在に感じさせてくれます。私が同じ立場なら、迷わず同じ様に、消えて欲しくないと涙を流すでしょう。 そして、一番好きな言葉は その人の為に流れた涙の数だけ幸せになれるんだ です。心を揺さぶられました。 時事ネタも盛り込み、多くの謎や表現や心の葛藤で魅せ、それでいて全てのバランスが取れた作品。 映画で見てみたい。確実に涙が止まらなくなる。そう思えた物語。堪能させて頂きました!
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熱のこもったレビュー、ありがとうございます<(_ _)> タッくんのレビューにはいつもいつも励まされます。新作を上げると、タッくんが来てくれるのを心待ちにする自分が居ることに気づきました(笑) 僕の知る中で、タッくんが最も多くの方の作品を読まれていて、レビューの数も膨大です。そんなタッくんにこう、褒めて頂けることは、本当に自信になります<(_ _)> 貴重なお時間をいただき、ありがとうございました<(_ _)>

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