進藤ニカ

ここまでの完結済み大作をエブで読破したのは初めての経験。感動冷めやらぬ今、読後の感想交えてレビューさせていただく所存。素晴らしくハイテンションかつ凄まじく破滅的な物語の想像主たるマドン神にこれを捧ぐ。 この物語は、 神という絶対的存在と、 人間の可能性とがぶつかり合い、 破壊と再生をもたらすまでの宇宙的叙情史である。 主人公のひろ子よ。 頑張ったね、キミは偉い。 この子は最初、次々出てくる異常としか言い様のない面子に翻弄される、巻き込まれ型ツッコミキャラでした。 しかし、終盤までこの親しみやすいスタンツのまま数々の生き地獄を越え、神殺しのヒロインへと昇華します。そして最終的には、真のヒロインたる『彼女』に『ある奇跡』を起こすに至る。このシーンはホント泣きます。 真ヒロインについては核心的ネタバレゆえ伏せますが、作中で『百合は一種の進化』という旨の言葉が出てきた瞬間、「このお話は人間の在り方を問うているんだ」と勝手に神格化しました。そして百合は正義だからどんな悪にも屈しないし、それを拒むNL派の神ですらぶち破るんだ。愛は負けないんだと、強く強く、胸に刻んだ。 これから読もうとしている皆さんに言っとく。 注意書にもありますが、ガチガチの宗教家さんにはおすすめしません。でも僕は実は小さい頃、ある派閥の末端の末端でクソ真面目に聖書を学び、その価値観に疑問を感じて辞めた口なので、似たような経験をお持ちの方には是非おすすめしたい。そして、いっぺん価値観ぶち壊してみません? そう、スクラップアンドビルドだよ。 ひろ子達が全てを壊して創ったようにさ。 この腐った宇宙の中、自分の世界をおっ立てようとしている僕らはきっと、その姿に勇気を貰えるはずだから。
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これまた遅れましたが ここでも非常に丁寧なレビューありがとうございます。゚(゚´ω`゚)゚。 そうです!これはリアクション要員だったひろ子が 自分に自信を持つまでの物語で 言いなりだったタスデに強気になる最後がポイントです そう言う聖書知っているが疑問抱き クリスチャンでない読者向けですね 俺はキリスト教系では無いですがカルトには苦しめられました ヤハウェはそう言う権威ゴリ押しの象徴で 百合が多くの物語が描く人間の可能性の象徴ですね
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