にゃんデッド

疾走感のある戦闘描写が巧みな王道チート学園ファンタジー。 システマチックな魔法とスキルを組み合わせた論理パズルのようなバトルが高い描写力で描かれていて、がっつりと読者を引き込む力を持っています。ごちゃごちゃした個々の要素が歪ながらも噛み合って、独特のバトルが演出されていますね。 キャラクターもなかなか個性的で良いと思います。個人的には五十嵐がとても好きです。あんなにやられているのに本気で戦わせれば強いところとか。主人公との絆も実は並々ならぬものがありますから、彼をしっかり活躍させられるかどうかが今後の面白さに強く響いてくると思います。バトルロワイヤルでは、一人一人を掘り下げるごとに深みが増して行く。金田君のくだりなんかはお見事でした。今までヒール役だったのが急に親近感が湧いてきて、一気に彼に好感を持ちました。これだけ沢山のキャラクターをしっかり描けるのは凄い。 ただ、だからこそ、もっと早くから彼らの魅力を描いて欲しかった。実際、バトル以外のところは正直、読むのが辛かった。まず、コメディ部分に厚みがありません。五十嵐の存在に頼りすぎている上に、あまりにも悪戯が過ぎて私には笑う気になれませんでした。個人差はありますが読み手はキャラクターに感情移入します。同じことをされたらどう思いますか。 主人公と五十嵐が対等に話す場面、いざという時に五十嵐を信頼するような場面を序盤でしっかり描く事で、ぐっと関係性が引き締まると思います。 序盤は特に、ご自身でも仰るように説明が多いです。主人公の一人語りは読者が今求めていない描写や説明、重複した内容が何度も描かれていて、物語というよりはゲームの説明書を読んでいるようでした。この作品の持ち味はキャラクターとバトルです。序盤からもっと一人一人にスポットを当て、沢山喋らせなければ読者は引き込めない。 世界観や設定も大事ですが、きちんとストーリーの演出として組み込まなければ、これまた読者は疲れてしまいます。 ……続く。 とりあえず評価は、バトルが面白かったので、★四つ。
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最も大きな問題は、他の方も述べていますがテーマ性が現状はっきりしない点かと思います。違法者とは何か。神はいったい何を意図しているのか。主人公はなぜ神になりたいのか。アイリーンの存在意義の薄さ。魔界と魔族が未だにほぼ登場していない現状。 もちろんあるのでしょう、考えておられるのでしょう。しかし出すのがあまりに遅い。1000字×240ページを単行本に換算すると、およそ620から700へージほど、もう三巻に突入しようかという所です。正直、読んだ内容を思い返してみて、感覚的に一巻の中ほどといった所。1/4程に縮めたくらいが心地よい速度感です。とにかく、大きな流れに何から何まで詰め込みすぎです。だから説
最後に、これは私の個人的な偏見になるかもしれないので参考程度に読んで頂ければと思うのですが、私は主人公の魅力に、どうも疑問を感じます。 スキルに頼って人より楽をして平気でいるところ。口では対等だと言っておきながら、相手からの好意と力を盾にして、平然と『友達』に上からものを言うところ。『やめろ』『こうしろ』と言い、彼らがそれを聞き入れて、『よし』という。そればっかりです。正直、何様?と思いました。私には五十嵐や火神が煮え湯を飲んで引き下がっているように見えます。挙げ句に五十嵐苛めの主犯格。作者様にそのような意図は無いのはわかりますが、どうしても私の目には、周りを見下しているように映りました。
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こんなしっかりとしてレビューをしていただき、ひとまず感謝します。ありがとうございます。 さて、この小説のテーマは、と言われると、実はないです……はい。言い訳がましいですが、僕にとって執筆とは、自分が書きたい事を書くという事であって、特に真意はありません。というより、果たして必要なのか、と考えてしまいます。 何か本を読んで、この本が言いたかった事はこういう事か、などとは全く思いません。ただ、このキャラが好きだとか、ギャグが面白いだとかぐらいです。 ……良ければ、御享受いただきたく。 主人公のキャラについては……前々から薄々と感づいていました。特にスナイパーライフルの自慢話的な所におか
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