空音

物語の基礎としてのプロット。様々な本で学んだつもりにはなっていましたが、色々と再確認するよい機会になりました。 ただ、一つ気になったことは「非日常度が高いほど物語は作りやすい」という記述。 こればっかりは首をかしげてしまいました。実際、今売れているファンタジーというものは、どれも皆、固められた世界設定があります。その設定を作り上げるためには「リアル」を学ばなければなりません。とくに世界史など。つい最近、星海社さんから『RPF レッドドラゴン ワールドガイド』という本が出版されましたが、「異世界の話を作るためには、これほど細かく決めないといけないのか」という気になります。そして、その基礎となるのが多くの勉学だと私は考えています。 「非日常度が高いほど物語は作りやすい」のではなく、「非日常度が高い物語を書きたがる人が多い」というだけではないでしょうか。 いっそのこと「異世界モノは作りにくいんだから、執筆時間の倍は設定を練ることについやせ」とはっきり言ってはいかがでしょう。少なくとも、途中で読むことを投げ出したくなるような作品は減るかと思います。 と、なんだか主題からは逸れましたが、このエッセー(?)は少ない文章量のわりに重要なことを書かれている良書でした。物語創作について、ちょっと立ち止まって考えたくなりました。
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