まさりみか

縛りのあったイベ作品とは思えない。 すごく面白かった。 虚無と物語と言えばファンタージェンが思い浮かぶけど、本作はそれより一つ次元を上がったところに視点を感じるSFチックな物語でした。 アカシャおそらくアカシックコードと接続する技術を開発した人類は生命としての肉体を捨て意識と心だけでアカシャの海をさまざまな物語の中で生きる。 それはアカシャにとってバグなのか、生命ゆえにアカシャが産まれたのか、それとも宇宙とアカシックコードが生命を作ったのか? 永遠を手に入れた生命はすでに生命とは言えない物語なのか…? きっとアカシャ自身も分からず物語を削除していく。 その中で世界の意味を知らず生きるムギコと彼女を愛するナオキの人らしい思考と生き方が心に残ります。 恋人同士の会話に口が緩み、不思議な終末世界での他者との交わりに心がなごむ。 そして過酷な環境の中で人としてどう選択して生きるのか迷う彼らに愛おしさを感じます。 そして急転直下のラスト、ベクターとサプレッサーの下した結論は偽(⊥)だったのだと思うけど、それは彼らを生み出したアカシャ自身の逡巡だったのかなと思いました。 それゆえに物語の欠片は滅びたりせず、新しい世界でまた彼らの物語が始まる。 今度は生命と物語とアカシャが一つの宇宙として調和のとれた世界が作られることを願います。 麦子さんの涙が前の世界の人類の追悼と未来ある新しい世界の祝福になりますように。 この感想が作者多数存在さんの想いを汲み取れたかどうかは分からないけど、読んでいろいろ考えさせられて楽しかった。 これ書くの無理なんじゃないって縛りの多すぎるレビューに応えてここまでの作品が仕上がるとは正直思ってなかった。 これはタッスウに惚れるね☆
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僕の書きたかったことを全て汲み取って僕よりも的確に纏めてくださって嬉しいです。 虚無と物語と言う言葉は、使ってからファンタージェンだと気付きましたが、まあ語感が良いのでいいかと(笑) もったいないぐらいに褒めていただいてるように感じますが、あのレビューと表紙は裏を返せば縛りではなく世界観や人物を作ってくれましたので、僕自身はどちらかというと共作せあると感じています。 もちろん、みかが惚れてくれるというなら諸手をあげて大歓迎だけど(´∀`) 誤字の報告もありがとうね。 さっそく直させてもらいました。
3件
うん、そのセリフ男前だね^^ 確かにレビューには方向性も魅惑的な内容も詰まってて書きこなせるのなら読みたいってものだったけど、短編じゃ無理だと思ってた、しかもステロタイプの終末世界しか想像してなかったわ(笑) はてしない物語から始まるファンタージェンもいろんな作家さんが連作して、私も全部は読んでないけど、多分どれもファンタジーだと思うんだよね。 この話も最初ファンタジーかと思ってたのにまさかの切り口だった。 カテなんだろうなあって考えて読んでてファンタジー寄りのSFのようなそれだけで終わりそうにないような。 今回の大賞で行けばエンタメ部門かなあって思ったかな。 で、材料はレビューやあわさん
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