----鈴木流佳

海と、空に囲まれた極寒の監獄の檻の中で、何度想い、何度誓い、希望を絶やすことなく、ただ一つの願いと真実を胸に、どれだけの無念を引き摺り、生涯を終えたのか、そして、戻ってきたのか。 『殺しても死なない』 ノアを突き動かしたものは、次期長として、民族の誇り、そして、身体はなくしても心が求めてやまなかった、愛する彼女への余りに悲愴で儚い切々とした約束、愛。 物語の背景に広がる問題と経緯、その地に棲む者の習わし、ノアの運命を左右させた人間関係、それらすべてが寸分の狂いもなく、民族の問題提起と、また、守り通してきた一族の誇りを伝えてきます。 寒々しく、くらい、悲しみの檻の中で、ただひとつの願いを叶えられ、最期の最期まで諦めなかった、死ぬことさえ許されない、果たしたい願いが、愛へと変換されてから、もう一度読み直すと、ノアへのいとおしさに胸がいっぱいになります。 何度も読みました。 その度にこの愛いっぱいの読後感に満たされる。 うーーん、これはどう表現したらいいか分からなかった。伝えたいもの、伝えようとしているテーマはっきりとしているんだけど、なんだか言葉で纏めてしまうのがちょっともったいなくて。 ただ言えることは、まだ読んでない方はぜひ、読んでみよう、これですね……って、盛大なネタバレをかましておいて何を言ってるんだと言われそうだけども。 素敵な作品をありがとうございました。 また読み返すかもなぁ。 私の中では、秋イベで一番好きな作品になりました。 お疲れさまでした。
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るかさん素敵なレビューをありがとうございました。 ちょっと褒めすぎな気もしなくもないですが、素直に喜んでおこうと思います。 迷走を繰り返した末に辿りついたのは極寒の地の哀しい物語だったわけですが、 今回私のテーマとしてリアルなファンタジーというのがありまして 実際にアークという場も勿論ないですが、アークの民の生き方は実際のイヌイットの暮らしを参考にした上で、いいとこどりだけして大きく変えてあります。 リアルに書いてしまうと、私の感動を返せ的な話になりかねない程に、イヌイットの暮らしは私達とは大きく違っていて、いかに私達日本人が西洋の暮らしに染まっているかがわかります。 という事でイヌイット的
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こんばんは。 うっかりゆっくり返事しようとしたら、本当にゆっくりになってしまった……。 ごめんなさい。 ファンタジー畑からぴょんこ飛び出してきた私はリアルなファンタジーというジャンルが目からウロコで、だからこそ世界観の圧倒的な描写に舌をカメレオンみたいにしちゃいました! そうなんだ、イヌイットの生活をまんま投影したわけではなくて、アレンジを加えていたんだね……全く気付かなかった! そういう部分をホンモノにしちゃえる説得力、さすがです♪ 話は変わるけど、年始に予定を話していた吸血鬼の話。 どうやら最近、瑞音ちゃんが創作意欲を失ってしまい、エブに来なくなっちゃったんだ。 ツイの方で元気

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