【コメント】

勇者は汗が嫌いだった

タイトルと表紙のイラストを見た時に、これはゲームファンタジーの話かな？と頁を繰った途端、イメージが覆されました。いきなり大汗にまみれたスポ根ものの出だしから、あっという間に一大スペクタルなSFワールドに展開するとは誰が想像できるでしょう。宇宙をところ狭しと駆け回る超イケメンなくせにチキンな勇者ポカリと忠犬よろしく常にぴたりと寄り添うオカマの従者カマール。この二人の掛け合い漫才のような珍道中にはもう抱腹絶倒！お前ら、戦いに赴くのを忘れてないか？とツッコミたくなるのは作者様の笑いのセンスが卓越している証拠でもあります。ファンタジーなのに、作者がなぜSFにこだわったのかが読み進むうちに疑問に感じていたのですが、そこには作者の奥深い計算が！まさかここのギャグ場面が日本人なら誰もが知る古典、かぐや姫のエピソードに繋がるとは！記憶を取り戻した二人の描写は緩やかで繊細な文章に飾られ、うっとりとさえします。実はミスター国とチルドレン国の住人はかつての月人と地球人の子孫であったという衝撃の事実。相容れない世界の住人を愛した悲劇は、何千年もの昔にかぐや姫に冷や汗をかかせておけば起きなかった… それでも時空を超えても途切れることなく続くカマールのポカリへの想い。これを純愛と呼ばずして何と言う！？愛し続けることでポカリの運命を変えようとしてきたのなら、なんていじらしいんだ！全宇宙のすべての言葉を操るカマールでさえ、滅多に口にしない銀河標準語での愛の告白には思わずキュンとなりました。とはいえ、イケメンが赤い汗をダラダラ流してたら私でも引くわー！カバじゃあるまいし(笑) 個人的にはエリアスとカマール、作中で絡んで欲しかったですね。ポカリを巡る争いも興味深いですが、何より同じ血を引きながらも、お互い反駁する成分の汗を持つ二人が出会ったらどうなるか、想像するだけでワクワクします。あ、エリアスの「いつか、きっと…」というセリフはカマールに合間見える暗示なのでしょうか。一粒で二度美味しいとはロングセラーのキャラメルのキャッチコピーですが、本作はスポ根青春ドラマからSF、まさかの歴史ファンタジーの展開を経て純愛とお得感MAX！ラストまで目が離せません！(★)

・9件・6件

筑紫のあ 5/27 8:45

カバの汗って……ヤツですね(爆笑) スポ根からＳＦ、まさかの歴史ファンタジーΨ(￣∇￣)Ψ そして純愛……かなり激しい。うわおΨ(￣∇￣)Ψ

・2件

かおる 5/27 12:47

はい。アレでございます(笑) レビュー、こんなレベルでいいのかとびくびくしながらアップしました。何分にも初心者なもので…(;A´▽｀A

・1件・1件

もっと見る・1件

新田　遼（瑞峰） 5/27 15:55

サークルでは、端麗な歌を詠まれるかおる様とはうって変わった衝撃のレヴュー！『銀河標準語』話題沸騰ですよ。（笑）八雲さんが、かおるさんのレヴュー読んで泣いてます。（笑）初めてのレヴュアーお疲れ様です♪ 新田　遼　拝

・2件

かおる 5/27 23:31

こんばんは！実はこっちが本性だったりしますv(￣Д￣)v 初参加の初レビューにドキドキしましたが、何とか受け入れ可能なレベルだったようでホッとしましたぁ～！しかも、銀河標準語、大ウケのようで…(笑) 皆さんのレビューも回ってこなくちゃ！更に盛り上がるといいですね♪

・1件・1件

もっと見る・1件