彩葉

すごく純粋な淡い恋の物語。 隣にいる彼女はいつも笑顔で、自分も笑顔になれる。 隣にいない彼女は何故だか悲しそうな顔で、自分はその空間には立ち入れない。 あなたの傍にいられたら幸せなのに、あなたのそばにいることはできない。 だけど、それでもあなたを思い続ける恋心。 どこか、もの悲しいのに。 どこか、純粋でまっすぐで。 無償に捧げた愛って、こんなものなのかもしれないなって思いました。 気付けばすぐ近くにあるのに。 それに気づかない。 恋をしているときは、きっと、誰もが無償の想いを捧げようとしているのかもしれないですね。 それが、いつの間にか形を変えてしまうと、無償の愛ではなくなってしまうというか。 この詩を読んでいて、ふとそんなことを考えさせられました。 最後のおまけの詩も、ありふれた情景を詠んでいながら、まるで恋の入れ替えをしているように感じてしまう。 これが恋愛テーマじゃなければ、ここまで深くとらえることもなかったと思います。 恋をして。失恋して。その想いを捨てて。また新たな恋をする。 ペットボトルに詰められた愛情は、一体何回目で、結婚という人生の節目のきらめきを与えてくれるのでしょうね。 いろいろと考えさせられる詩集でした。

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