【コメント】

【五月九日の迷宮】

「百人斬」イベントへの参加。ありがとうございました。読了致しましたので、早速レビューをば。個性的なキャラに、小気味いい会話。テンポがよくてあっという間に読めました。雑学ネタも豊富で、推理小説にありがちな重苦しさや肩っ苦しさを感じさせず、ライトでありながらも、しっかりと書き込まれているなぁと思いました。あちこちに散りばめられた『Ｍ』の謎。こちらも、犯人へと繋がっていく過程がハラハラドキドキ。読者を巧妙に騙すテクニックもお見事。最後の最後で、犯人の狂気や苦悩だけじゃなく、ほんわかする部分もあり。とっても楽しく読まさせて頂きました。が……。個人的に惜しいなぁと思う点を少々。 ①全体的に無駄な三点リーダーが多すぎる点。　せっかくの良作を軽く見られてしまい、質を下げてしまっているように感じました。 ②必要性のない『』が多すぎる点。　　『噂』『カタキ』『焼肉屋」等、キーワードになる単語にはいいのですが、文章の流れを切ってしまうような部分や、サラリと流してもいい部分にまで『』が多用されているので、読みづらさと、作者の意図が分かりづらくなっているような気がしました。 ③視点がコロコロと変わり過ぎな点　最初のページに登場人物の紹介はありましたが、視点がここまで変わると、どうにもこうにも、混乱し、誰が誰だか分からなくなってしまいます。　特に主人公の「オレ」に関しては、「えぇ？そうなの？ってか、あの事件の時系列。どうなってんの？」と再びバックして読み返す。という作業が……。　全体を通して、キャラクターがしっかりしたライトミステリーとしての、エンターテイメント性や、地域性の強い素敵な作品だと思います。　あちこちに散りばめられた伏線もよく練られてあるなぁとも感心致しましたが、犯人が後だし的であった事と、上記３点が勿体ないなぁと。　　偉そうなことを書きましたが、まだまだ未熟者である私の読解力が少々足りていない部分もあるかとは思いますので、単なる戯言だと思って大目に見てヤッテください。素敵な作品をありがとうございました。　

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