Nuno

暗澹たる英国の空模様は、ミステリアスな物語に否応なく読者を引き込み、主人公とともに未知なるものへの不安と恐怖に駆り立てる。この空の描写が、作品に大いに貢献している。かといって大袈裟に書き込んでいるわけではない。その微妙な匙加減が、不気味で美しい世界を造り上げている。 謎が解けることによって空模様も変化する。その様はドビュッシーのピアノ曲「雨の庭」を連想させる。 題材となっている「紋章官」、日本では馴染みがないが、さりげなく、かつ解りやすい説明文が巧妙に物語に織り込まれているので、滞ることなく読み進むことができる。 文章の運び、言葉の選び方なども合わせて、素晴らしい作品です。
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ちょうど作品を書き始めたのが梅雨時ということもあり、またこの作品の題材にジューンブライドを使ったということもあり、随所に雨の情景をストーリーに取り入れたのですが……。 まさかドビュッシーの『雨の庭』を! 実はちょっと意識して書きました。言い当てられて(というか、見透かされたようで)びっくりしました! もったいないほどの素敵なレビュー、本当にありがとうございます!
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4年に一度、透視能力が開花するのです。 (○_○) なんちゃって。
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