ある人との邂逅によって鮮やかに蘇る記憶、その「あの頃」を淡く描いた本作は、普段置き去りにしてしまっているような気持ちをくすぐる素敵な作品だと思います。 少なくとも大人になってしまった私にとってはものすごく共感できる作品でした。 素直なのにどこか芯のある表現と決して間延びしてないのに淡白ではない展開は「記憶」の中を描く本作品にマッチしています。 そして最も魅力的なのは等身大の主人公。 読んでみるとわかると思いますが、彼が思う気持ちや発する言葉には「背伸び」がありません。素直なんです。 それが心地よく物語を推し進めるパワーとなって、あの頃の淡い気持ちや小さな悩みがより鮮明に描かれてます。 それがもやもやっとした記憶ではなく、確かな記憶として主人公に残っているという印象を読み手に与えて、1つの「青春」として成り立つのは非常に心地よい気分にさせてくれるのではないでしょうか。 この作品は冒頭でも紹介した、仕事に追われて大切なものを置き去りにした私のような世代の読者。そして記憶の世界の彼と同世代の読者に是非読んでもらいたいと思います。 素敵な作品をありがとうございました。 さらなる活動、期待させていただきます。
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大変筆力のこもった、それでいて気持ちのつたわるレビューをありがとうございます。 そして、僕の小説に時間を割いてくださったことに、心から感謝したします。 あまりの嬉しさに何度も読み返してしまいました。書いた僕も気がついてないことに、気がつかせていただいたことも、とても勉強になりました。 とくに、等身大の主人公というところは、全く意識してなかったので、この部分を解説していただいて、「ほんとだ」と、自分で驚いてしまいました。 それと、なにより青春としての成り立ちが心地よいと言っていただいたことに嬉しさを感じます。 他にもたくさんレビューされてるので、「ぽぽあっと」さんの作品と合わせて、そちらの作品も
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いえいえ、素敵な作品に時間を割けたので、心地よい時間でしたので気持ちよく仕事に行けました笑(本日午前休) 自分自身というよりは、知り合いのサークルで起きたような感覚に浸れたのも良かったです^ ^ 私は新海作品が好きだったので、秒速5センチメートルみたいな置き去りにしてしまった気持ちとかを思い出させてくれるような作品って好きなんです。そういう作品を描けるくろおるさんが少し羨ましかったり。笑 僕の名前も出してませんよね(間違ってたらすみません)それもにくい演出だなぁって思ってこだわりを感じました^_^ 最後の富田さんに僕が納得したのはなぜか理解できてなく、知りたいので、もう一度読もうかなっ
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そうですね。あらすじは、自分も嫌だったんです。削除なり非公開なり致します。 「僕」は、そうです。名無しです。というか、読み手が投影しやすいように…みたいなことです。新海作品ってしりませんでした。読んでみたいです。厳しい意見も、どしどしお願いしたいので、これからもよろしくお願いいたします。
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