かず

若く純粋なゆえの主人公達の苦しみ、 対する大人達の、ごまかすことを知ってしまったゆえの哀しみ、 そして極上のサスペンス。 すべてに心が持って行かれました。 甘えることを許されなかった子供、異端を自認する子供は、傍目には良い子で、早く大人になるように見える。 綺麗なままでいたい。でも綺麗なままではいられない葛藤を早くに知ってしまった子供達の、心身のバランスは実はちぐはぐです。 そんな三人の少年少女の心の有り様を、実にきめ細やかに表現しながら、 一方でサスペンスタッチで進んでいく物語。 両者をみごとに並立させた作者の筆力に、脱帽です。 無条件に愛されることを望む子供から、愛することを知る大人へと成長していく子供達。 逆に大人は、愛を与える存在でありながら、愛されていることを実感した時に、 子供に戻って本当に幸せを感じられるのかもしれないと思いました。 作品の本筋とは外れた忠彦の涙に一番共感したのは、私が異端を自認する大人だからでしょうか。 作者は、この物語を『重い』と自評なさいますが、 私は癒されました。 『愛すること』と『愛されること』を考えさせてもらえる物語だと感じました。 エブリスタで閲覧数が多いのは、確かに大人の男女の恋愛物の長期連載作品ですが、 limeさんのような作品を書くかたには、数は比較的少なくても、必ず固定した読者がいるはずです。 人間の内面と直に向き合いながら、それを滑らかな文章で綴る作風は、 とても気力の要る作業だと拝察いたしますが、 ぜひ書き続けていただきたい。 また癒されに来たいと思います。
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ああ~、かずさん、本当にありがとうございます! 嬉しくて、何度も何度も読み直してしまいました。 伝えたかった事、そしてさらに、作者自身もちゃんと言葉に置き換えられていなかったテーマを、こんなに深く読み取ってくださって、本当に感激しています。 私はどうも大人な恋愛ものを書くセンスがなくて、今までミステリーものばかり書いていたのですが、一度広義の「愛」という大きなものを、思春期の子供たちと重ね合わせ、いろんな視点で見つめてみたいと思ったんです。 かずさんが書いてくださった、“逆に大人は、愛を与える存在でありながら、愛されていることを実感した時に、子供に戻って本当に幸せを感じられるのかもしれな
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お返事ありがとうございます♪ わーきゃー騒ぐレビューも、作者にとっては嬉しいですよね。 本気で読んで、本気で感動して下さった証拠ですもん(笑) 確かに、ニーズに即したものを書くのがプロかもしれないけど、 そんなことエブリスタで言ってたら、恋愛書くしかなくなるじゃん(笑) それに、ニーズがないとは思えません。 個人的には私はlimeさんのような作品が好きだし、 悩める思春期真っ只中のかたにぜひ読んで欲しいと思いました。 レビューを読ませていただいた限り、 limeさんの作品を評価するかたは、本物の書き手であり読み手のかたがたじゃないですか! お義理のレビューなどまったく見当たらない
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