吉田安寿

豊富な知識と洗練された筆致で紡ぎだされる、ありすさんのお話。 ロンドンのにわか雨に洗われた石畳、小劇場の客席に染みついた観客の笑い声と興奮、薄暗い楽屋への通路。 ページをめくると、一瞬でその世界へ連れて行ってくれる、独特の雰囲気が素晴らしいです。 ウェストエンドを舞台にした、『僕』とジャックの不思議な邂逅。 物語はゆっくりと静かに進んで行くのに、終始まとわりつくのは、何とも言えない焦燥感でした。 アイアランドのくだりから投げかけられる、作り手としてのジレンマ。 彼の笑顔とピエロの姿にはぐらかされて、曖昧になる真実。 ジャックは何を考えているの? 何か伝えたいの? どこへ行ってしまったの? 作品は作者そのものです。 作品を通して自分自身を評価されたいのか? 自分自身を通して作品を評価されたいのか? 創作者のはしくれとして考えさせられるお話でした。
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あああああんじゅーんっ(TдT) 「僕」と一緒にロンドンの闇を感じてくださってありがとうございます……!(おおげさ) 創作分野において、作品って「自分」という存在の主張でもあると思うのです。 演劇に身を置いていた時代、よく監督に 「作品が何を言わんとしてるのかを見極めろ。それを正しく観客に伝えるのが役者だ」 と、よく言われました。 何の為に創るのか。 何を伝えたくて創るのか。 アイアランドの叫び また、ジャックの叫びが届いてくれていたらとても嬉しいです。
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ありすさん、こんにちは♪ もっと感じたものはあるのですが、うまく言葉にできなくて……(。>д<) 作品が伝えたいこと……なるほどφ(..) 私は、ただ書いてるだけだなあ、と反省しました。 ありすさんのように、しっかり消化して、表現しなければ!!……できないけど( ;∀;) 拙いレビューで申し訳ありませぬー!!
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