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紋章官の家 〈4〉シニスターの槍
弦巻耀
2016/6/12 11:41
物語の舞台である英国の街に連れて行かれたような錯覚すら覚える細やかな風景描写、紋章学とシェイクスピアに関する幅広い知識、そして、それらを効果的に組み合わせたエピソード展開に、ただただ圧倒されます。 「デキスター」と「シニスター」という紋章学の用語が、ジャック(この名前自体も象徴的なのですが)個人の生きざまと結びついた時、これらは、彼が長年抱いてきたであろう思いや、彼を思う「僕」の心の高まりを、無言の迫力で代弁する強烈なモチーフに変貌します。歴史と現在を生きる人間が融合する瞬間、そんな醍醐味すら覚えます。 もうひとつのモチーフである「アイアランド」は、物語のテーマをより鮮明にしていながら、漂々としたジャックの内なる苦悩を本人に語らせずに表現するためのアイテム、という絶妙な役割を果たしていて、作者様の巧妙なテクニックには感動せずにはいられません。 素晴らしい作品を拝読させていただき、ありがとうございました。情報満載でありながら、読み手を戸惑わせることなく情緒豊かな物語世界に引き込んでいく紋章官シリーズ、心より続編を希望しております。
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ありす
2016/6/12 20:16
弦巻さん 作品を遥かに凌駕する素晴らしいレビューをありがとうございます。 こんなにすごいレビューが本当に自分宛てに来たのだろうかと、一読した後思わず震えてしまいました。 恐縮です、ありがとうございます(´;ω;`) このシリーズ、題材が紋章学関連のマニアックなものなので、読者の方には退屈ではないかと毎回危惧しているのですが(;´ω`) このように、改めて続編への励ましをいただけて二重の喜びです。 ご期待を裏切らないよう、次回作も誠心誠意奮闘いたします(о´∀`о)
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弦巻耀
2016/6/13 11:49
紋章学という未知の世界に触れられて(私はシェイクスピアのほうも「未知」に近い状態です)勉強になる上に、ストーリーも素敵で、本当にワクワクする作品でした。次回作があるというお言葉に、もう小躍りして喜んでます!
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弦巻耀