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星をとどめて無重力
いも
2017/8/8 14:05
賛否両論あるようではありますが、私は普通に面白かったです。 重い内容の割に読みやすい文章でして、配慮されたのだろうかと思いました。こういう内容だと意図せずとも、堅い表現に偏りがちになってしまう気がしまして。確かに難しいと言いますか、簡単な内容ではありませんから。 親は子の為なら、案外何でもやれてしまうものなのです。子供からすればおっかない程。それが母親となればもう相当。という価値観が自分にはありまして、終始実際にありそうな話だと思って読んでいました。いざって時に動けなかった塩見とか。「オイオイオイオイ早よ行けや!」とは思いましたけれど、でも実際なら、誰しもああなってしまいます。 超個人的意見を言わせて頂きますと、彼みたいな人間は大嫌いですね。いい感じに周りの事を言えない卑怯者で、いちいちイラつかせてくれました。「ハァン!? 探す言うといて忘れるんかい!? やれ酒や煙草やセラピストや週刊誌見て思い出すってお前……」とか何とか思いましたが、まあどうなんでしょう。あれぐらいが、リアルな人間味って事なのかもしれません。私は一度決めたら忘れようなんて思えませんで……。男の女々しさがリアルでお見事でした。きっと私には書けません(決して皮肉ではなく尊敬の意です)。飽きさせない各章ごとの引き、終盤で明かされる諸々の謎と言い、しっかりとした構成も熱意と計画性を感じます。 然し、敢えてケチを付けさせて頂くとするならば――関西弁ですかね。「なんや、それに怒っとるんか……あいつの男だったんかいな? 兄さん、勘違いしとるでな」が、ちょっと引っ掛かりました。大阪出身なもので。ぐらいです。しょうもないですね。黙ります。 あとはモニターの表現が淡泊過ぎて読むのがちょっと飽きてしまう……でしょうか? でもカメラ目線という事で、敢えてああいう機械的な表現をされていると思いますし、然し飽きさせてしまうのは書き手としてご法度……。ならばここは、思い切って三人称にして、その上から情緒の無い機械的な表現に意識を置いて書いてみる、などしてみれば、よくなったりもするのかなと。カメラ越しでも空気感って伝わるものがありますし、いい距離感を保ちつつ……などとも思ったり。まあまあまあ。あくまで個人的意見ですので。面白かったです。 最後にはなりますが風間幻像さんの創作活動が、上手くいきますよう祈っております。
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風間幻像
2017/8/9 18:31
いも様、お返事が遅くなってすみません。レビューありがとうございます! 面白かったとお言葉頂けまして、風間浮き立っております。文章はあんまり得意ではないのですが、今回はマグレがでた模様です。 母親という立場の心構えがどんなものか、自分なりに感じてきたものを表すのが、本作を書く目的でした。一生のうちに書いてみたかった数少ないテーマの一つなので、核心部分をご理解頂けてとても嬉しいです。 塩見は確かに、決意も緩くなかなか行動もしない男でありまして、現実に彼より勇敢で誠実な人は沢山いると思います。時子を客観的に、かつ際立たせて描きたくて、彼女のような生き方には踏み出せない塩見に語らせていました。
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いも
2017/8/10 4:48
どうも風間さんおはようございます。いもです。言い方ですね。 「なんや、それに怒っとるんか……あいつの男だったんかいな? 兄さん、勘違いしとるでな」 はそのまま訳すと、 「なんや、それに怒っとるんか……あいつの男やったんかいな? 兄さん、勘違いしとるで」 になりまして、使い方は殆ど合っていました。でもぎこちない所があるので、 「なんやそれに怒っとるんかいな……あいつの男か何かかい? 兄さん勘違いしてんで」 って感じに整えたら、より自然ですかね。 大阪の人って捲し立てるように喋る所がありますので、一行を長めに取って一気に喋ってる感を出せればなおよしです。ぶっちゃけますと標準語のノリで句読
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