美風慶伍

【最高レベルのキャラクター造形が光る! 和風テイスト妖かし始末人奇譚!】 ★対象的な個性の男がコンビをなし、トラブルや事件を解決する。いわゆる『キャラ立ち』物としては王道と言えるスタイルだ。古典作品から名を出すなら〝ルパンと次元〟〝ホームズとワトソン〟〝スパイクとジェット〟――彼らなら名前を出すだけでその人物としての全てが克明に想起されるだろう。『名前だけでキャラクターの足跡になる』それほどの作り込みが要求されるのだ。この手のジャンルには。 ★だがこのキャラクター造詣がコンビキャラの場合、恐ろしく難しいのだ! ★なぜなら〝目的として同じ方向を向いている〟〝なおかつ華麗なコントラストをなす対象的な個性〟〝コンビでワンセットとなる造形美〟〝どちらも尖った形で有能〟――などなど要求されるファクターは多岐に渡る。これになおかつ一つの〝人〟として外見、癖、性格、欠点、口調、所作、嗜好、能力、経歴――、あらゆるものを息をするように自然に臭ってくるまで作り込まねば、そのキャラクターは生きてこない。これを二人分きっちり。 ★はっきり言おう。やろうとしてできることじゃない。 ★さて本作。 ★万年金欠のコンビ、雨下石亜緒(しずくいし あお)と渚蘭丸(みぎわ らんまる)かれらが営む妖かし始末屋『左団扇』で物語ははじまる。万年貧乏のエキスパート。王道である。そこに持ち込まれる〝事件〟それを2人が鮮やかに解決すると言う形が物語の〝横糸〟の基本フレームだ。 ★それに対して〝縦糸〟として亜緒と蘭丸の過去が絡んでくる。亜緒の〝しがらみ〟蘭丸の〝因果〟物語が進む度に2人の過去が紐解かれて現在へとたどり着く。 ★しかし、それらの縦糸横糸の織りなす舞台装置は全て、亜緒と蘭丸と言う2人の主人公を輝かせる最高の演出として費やされる。作者がどれだけこの2人に愛情を注ぎ込んで育てたかが伝わる。感服するくらいである。恐るべき母性だ。おかあさん! 貴方の2人の息子は立派に育ってますよ! ★華麗なる妖かし始末人の生き様、とくとご堪能あれ! ★でも――、食堂のツケ10万はため過ぎだろう! 経営者に謝れ!
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美風さん、レビューありがとうございます! ( ;∀;) ここまで気合いの入ったレビューを頂いたのは、随分と久しぶりで感動しました!(何度も読み返したりして) こういうレビューを貰ってしまうと本当に感謝しかないわけですが、同時に美風さんの分析力というか、小説作品というものに普段どのように接しているのか、その深さに感服の念も禁じえません。 本当にありがとうございました。m(_ _)m 正直、「こんなレビューを貰っちゃった」と沢山の人に自慢? したいほど嬉しい(嬉涙)
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最初に作品を拝見した際に、 『あぁ、これはコンビキャラで勝負に出てるな』 と確信しました。 そして本編中の二人の行動をひたすら精査 仕上がりを見て 今回はコンビキャラ解説で攻めよう。 作者さんも〝二人の生き様〟を読者に見せたがってるはずだと判断 そこに私のコンビキャラに対する理論をぶつけました、 ラスのオチの『おかあさんあなたの息子ネタ』はノリですが、音叉さんがこの子たちをどれだけ愛してやまないのかを察してみました。 悪ふざけっぽかったんでやりすぎかな? とは思いましたが 喜んでいただけて幸いです
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