(応援) ショートショートをいかに面白く見せるか。この物語はそのツボをかなり的確にピンポイントに捉えている感じがする。 サークルの『五ページで心を掴め!』に投稿されてあった。何の気なしにタップして読み始めたが、なるほどこの五ページは強烈に過ぎた。内容は非常に淡白かつ完結で、別に悪くいうわけではないが展開も平凡と言えば平凡。幼子が義母に嫌われてホラー作家の主人公の元へ預けられるというもの。 だがそのあとの、「痩せ細った少女」が「怪談本」から養分を得て、「美少女になっていく」様はどうだ。 これはコロンブスの卵だと思う。怪談を食事だとする少女と怪談作家の生活、その中で食事として提出されるショートショート。単純に言えば、この小説はただの短編集でも成り立つものだ。が、その短編の完結に、少女の成長、あるいは怪談作家との奇妙でありほのぼのとした生活を垣間見ることができる、いわばそれが生活の養分になるという楽しみが加わって、読者は二倍も三倍も怪談を楽しむことができる。これは素晴らしい組み合わせだと思う。カレーにうどんくらいの親和性。どっちも単体で料理として成り立つものが、融合してどっちも楽しめるハイブリッドな食べ物になった、という感じ。 五ページで僕のこころはぐわしと掴まれた。とかくこれは面白い。引き続き注目していきたいと思う。
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素敵なレビューを本当にありがとうございます!!! カレーにうどんくらいの親和性ってもうハイブリッドな食べ物の中でも上位じゃないですか!!!ありがたすぎます!!! まだまだ拙いところもありますが、どうか最後までお付き合いいただけたらありがたいです!!!
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